みちのく魂は絶好調

　集まった報道陣を前に会見を開いた佐藤は、当日のタイトルマッチを生中継するTBSの代表質問に答えた。
　まず初めに、調整具合を尋ねられた佐藤は「コンディションは最高!!いつも通りに動けています。スパー重視で、相当なラウンドをこなしてきた。8日の試合では相手どうこうよりも、自分自身に勝つことですね」と語り、ロペスの警戒する部分に対しては「左のパンチですね。特に左フックに注意したい。ロペスのパワーと、僕のスピードの戦いになります」と挑戦者のパワーに警戒心を募らせた。

　ロペスが6月中旬に来日をしていたことを聞かれ佐藤は「気合いが入っている証拠。シッカリとコンディションを作ってくるでしょうね。僕としては、そういう挑戦者を倒してこそチャンピオンだと思っています」と意欲を漲らせた。
　最後に意気込みを求められ佐藤は「ロペスは間違いなく"本物"ですよ。3週間前に敵地で調整し、気持ちも、技術も、パワーも"本物"だし、ロペスのような挑戦者と戦えて本望です。当日は最高のコンディションで戦えば、井岡VS八重樫戦を超えられる。横浜文化体育館ではヒリヒリした戦いを見せますので、応援お願いします!!」と"統一戦超え"を宣言した!!

　会見終了後、佐藤は軽めのシャドーで身体を温め、同門の4回戦・佐藤鋼太をパートナーに3ラウンドの公開スパーリングを行った。
　佐藤はジャブでパートナーの出足を止め距離を保ち、右ストレート・ワンツー連打で顔面を捕らえ、返しのワンツーにも巧みなブロック・バックステップでディフェンスし、すかさず左ボディ・右アッパーを突き上げて見せた。3ラウンドを通じ佐藤が切れのある右ストレート・右アッパーを打ち込み、ジャブでパートナーをコントロールし、コンディションの良さをアピールした。

　スパーを終えた佐藤は「ヘロヘロですよ。バッグを打つ元気もない(笑)。でもそれはロペスも同じでしょう。俺もロペスも身長がありますからね」と笑顔をのぞかせ、約10分間のサンドバッグ打ちで汗を流し続けた。
　最後にサイクリングマシンを漕ぎながら佐藤は「減量がキツい(笑)。でも試合には影響ないですから。今回は普段ほど苦しくない。今日は予想以上に汗が出た(笑)。沢山のフラッシュでアドレナリンが出たのかな」と減量苦を語るも、その表情は確固たる自信に満ち溢れていた。

　また、当日の試合用グローブには、未だ震災の被害に苦しむ東北地方の人達に少しでも勇気を送りたいと、佐藤の代名詞でもある"みちのく魂"がプリントされることも協栄ジムより発表された。

■WBC世界Sフライ級級タイトルマッチ
王者・佐藤洋太(協栄)VS挑戦者シルベスター・ロペス(比)
■日時:7月8日(日)12時45分試合開始
■会場:横浜文化体育館
■お問合せ:協栄ジムTEL.03-6273-2117