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[インタビュー]2026.7.30

「逃げたとは言われたくない」 宇津木秀が指名戦で証明する王者の価値

宇津木秀(ワタナベ)
 WBOアジアパシフィック・ライト級王者の宇津木秀(32=ワタナベ)が、再び試練のリングに立つ。8月19日(水)、後楽園ホールで開催される「Lemino BOXING フェニックスバトル159」のメインイベントで、同級2位の髙橋麗斗(25=パンチアウト)を迎えて4度目の防衛戦に臨む。

 主要4団体すべてで世界ランキング入りしながら、層の厚いライト級戦線で世界挑戦の扉はまだ開かれていない。それでも宇津木は立ち止まらない。アジア王座を守り続け、指名戦から逃げず、挑戦者を受け止め続けてきた。

 今回の相手は、6戦全勝全KOと勢いに乗る若きホープ。周囲からは返上という選択肢も示されたが、宇津木は王者としてリングに立つことを選んだ。積み上げてきたキャリアへの自負、過去の敗戦から学んだ教訓、そして世界王者像の変化――。

 「世界王者になるだけでは足りない。獲って、防衛してこそ本物」

 その言葉には、焦りではなく覚悟がにじんでいた。長く第一線を走り続ける男が、世界へ進むために越えなければならない一戦を迎える。

■今回も防衛戦になります。モチベーションについて。
宇津木 直接ではないですが、周りを通じて「モチベーションは維持できているの? 大丈夫?」とは言われているようです。なかなか世界のチャンスが来ない中での防衛戦で、モチベーションを心配されます。

■世界ランキングも上位に来ている中で、もどかしさはありますか?
宇津木 前回の試合、アオキさん(アオキクリスチャーノ=角海老宝石)に勝ってからも世界の話は来なくて、「ライト級は、そうだよな(チャンスが来るのが難しい階級)」とも思いました。元々、すぐに世界戦の話がくるとは思っていないですが。ただ、世界ランキングも上位に来ている中で悔しいですよ。

■なるほど。
宇津木 吉野さん(吉野修一郎)や三代(三代大訓)が世界の舞台に行っている中、僕は「まだここなんだ」、という悔しさはあります。

■上を見ていると、足元を救われるところも見てきました。
宇津木 わかります。こう言っては悪いですが、日本タイトルを獲って、ずっと防衛しないといけないと気持ちがナイーブになっていた時に仲里君(仲里周磨=オキナワ)に負けたというのもあったので。それは気にしていないです。もどかしさはありますが、ライト級の世界タイトルを獲って何度も防衛するのが目標なので、ここは通過点。不安もありましたが勝つだけです。

■ランキングを見渡して髙橋選手は一番厄介な相手だと思います。
宇津木 そう思いますよ。強いですし、勢いがありますよね。WBO-APの指名戦なのですが、ジムからは「返上してやらなくていいよ」と提案されましたが、指名戦をしないで返上すると「宇津木は逃げた」と言われるのもチャンピオンとして嫌ですし、世界ランカーですし。OPBF王座を理由もなく返上したので、ここで返上してもいい立ち位置ではありますが、何もなく返上して逃げたと思われるのも嫌なので。

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