ジョシュア&2つの世界戦
世界ヘビー級3冠王者のアンソニー・ジョシュア(36=英)が、4度目のサウジアラビアに登場。日本時間の25日、サウジアラビアのジッダで、ジョシュアが再起2戦目として、クリスティアン・プレンガ(35=アルバニア)と拳を交えた。
試合は開始直後から予想外の展開となった。プレンガの強烈な右アッパーを浴びたジョシュアは、開始早々にダウン。さらにラウンド中盤にも再びキャンバスへ倒され、大番狂わせの雰囲気が会場を包んだ。しかし、ジョシュアは冷静に立て直し、クリンチを交えながら初回を耐え抜いた。すると迎えた第2回、ジョシュアは持ち前のジャブで距離を支配すると、徐々に右ストレートをヒット。最後は完璧な右ストレートから追撃の右フックを叩き込み、プレンガをロープの外へ吹き飛ばした。
レフェリーは、プレンガの試合続行は不能と判断し、ストップ。2回2分43秒でジョシュアが逆転TKO勝利となった。
苦境からはい上がってKO勝利を収めたジョシュアは、試合後に「これがチャンピオンのメンタリティだ。倒されても立ち上がり、最後には勝つ」と復活を喜んだ。プロモーターのエディ・ハーン氏も「逆境を乗り越えたことに価値がある」と、その精神力を称賛した。
この勝利により、ジョシュアは再び世界ヘビー級戦線の中心へ。前日にタイソン・フューリー(37=英)も勝利を収めており、両陣営はすでに対戦契約を締結済みとされる。英国ボクシング界最大級のカード実現へ向け、ジョシュアは最高の形で復帰戦を締めくくった。
アンダーカードでは2つの世界戦がセット。WBO世界スーパーミドル級タイトルマッチ、王者ハマザ・シーラズ(27=英)vsWBO世界同級7位サイモン・ザッヘンフーバー(28=ドイツ)戦。
シーラズは、長いリーチを生かしたジャブで試合の主導権を握り、序盤から距離を支配。対するザッヘンフーバーは、積極的に前へ出てプレッシャーをかけ、テンポを崩しながら接近戦に持ち込もうと粘り強く応戦した。5回にはシーラズのボディ攻撃で挑戦者の動きが鈍る場面もあったが、ザッヘンフーバーは最後まで手を止めず、王者を苦しめた。
中盤以降も、シーラズは要所で右ストレートやアッパーをヒットさせて、ポイントを積み重ねたものの、ザッヘンフーバーも果敢な前進を続け、一方的な展開にはならず。終盤は会場からブーイングも飛ぶなど、両者とも決定打を欠く我慢比べとなった。
採点は1者が114-114のドローとしたが、残る2者が115-113、116-112でシーラズを支持。王者が接戦を制して初防衛に成功し、無敗記録を守った。
IBF世界スーパーウェルター級王者ジョシュ・ケリー(32=英)vsIBF世界同級スーパーウェルター級4位カオイムヒン・アギャルコ(29=アイルランド)戦が行われた。
序盤はケリーが持ち前のスピードとフットワークを生かし、鋭いジャブと右ストレートで試合をコントロール。アギャルコは前へ圧力をかけるも、王者は巧みなステップワークで的を絞らせず、ポイントを先行した。しかし、中盤以降は偶然のバッティングにより、ケリーの鼻梁が大きく裂傷。さらに頬にも傷を負い、顔面を血で染めながらの苦しい戦いを強いられた。アギャルコはプレッシャーを強め、左フックや右ストレートで反撃。ケリーはラビットパンチで減点を受ける場面があったものの、要所でボディブローやアッパーを決めて応戦。
最後まで冷静な試合運びを見せ、接戦をものにした。採点は114-113、115-112、115-112で3者ともケリーを支持し、王者が初防衛のベルトを守り抜いた。