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[インタビュー]2026.1.19

いぶし銀が放つ覚醒の兆し。上野永吉が見せた変化と自信

上野永吉(花形)
 ボクモバ期待のホープ第6弾は上野永吉(24=花形)を取り上げたい。2021年9月にデビューした上野は、勝ち負けを繰り返しながらA級昇格後も派手さとは無縁で、勝っても評価が追いつかない時期が続いた。しかし、環境を変え、考え方を変え、自らのスタイルと向き合ったことで、上野は確かな手応えを掴み始めている。

 「相手が嫌がることを考える」。その意識の変化は、2試合連続KOという結果となって表れた。ノーランカーという立場ながらも、その内容は確実に周囲の視線を変えつつある。地道な積み重ねの末に見えてきた覚醒の輪郭。その歩みを、言葉の端々から紐解いていく。

■A級に上がるまでKO勝ちがありませんでした。それは気になっていたのでしょうか?
上野 何度かダウンを奪ったことはありましたが、倒し切れない自分にコンプレックスを抱いていました。練習でどうこうなるものではない中で、環境だったり、いろいろと変えました。

■何を変えたのでしょうか?
上野 相手が嫌がることを考えて戦うように意識したのと、そこを突けるようになりました。花形ジムに移籍して考え方を変えました。今までの戦い方だと、見ている人はつまらないなって。それまではKOを狙っていなかったのですよ。デビュー戦で負けて、だんだん自信がなくなって、勝てればいいやという考えになっていました。しかし、応援してくれる人の期待に応えるためにも、やっぱりKOで勝ちたいという思いが芽生えました。昨年8月に初めてKOした時に「気持ちいいな!」と思いました。

■相手の攻め手をどんどん潰していく戦いぶりが印象的です。
上野 大雑把に映像を見て、対峙してからは詰将棋のように攻めていくイメージです。それが型にハマってきました。

■言えたらで良いのですが、移籍した理由を教えてください。
上野 ワタナベジムが嫌になったわけではありません。ジムはすごく居心地が良くて。自分が若干、ぬるま湯に浸かっているなと思ったのです。

■それが、なぜワタナベジムから遠い花形ジムに行ったのでしょうか?
上野 大竹秀典トレーナーがいたのが大きいです。大竹さんは以前、ワタナベジムでトレーナーをしていたのですが、自分がボクシングを始めた時に少し見てもらいました。その時に良くしていただいて。当時はイマイチわからなかったのですが、経験を積んでA級に上がる手前で「これがこうだったんだ」と、大竹さんの言うことが腑に落ちました。それで大竹さんを慕って引っ越して、花形ジムに行きました。
※大竹秀典トレーナー(元日本・OPBF東洋太平洋スーパーバンタム級王者)

■大竹トレーナーの指導法のどこにしっくりきたのでしょうか?
上野 大竹さんは現役時代、「リングの職人」と言われていたように、テクニックを理詰めで教えてくれる方です。始めたての自分にも教えていただきました。

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