ボクシングモバイルニュース
[試合後談話]2025.5.31

熊本で期待の新人がデビュー! 左で魅せた!

ティラー海(本田F)がデビュー戦
 本田フィットネスジム主催の「火の国ファイティング」が31日、フードパル熊本で行われ、全6試合で熱戦が繰り広げられた。

 メインイベント、ミドル級4回戦ではティラー海(22=本田フィットネス)がパク・チャンヨン(25=韓国)とのデビュー戦に臨んだ。
完勝!
 イギリスと日本のハーフのティラーが、ジャブを軸に丁寧に組み立てると、左ボディを好打。強引に詰めてくるパクに対し、メリハリのある攻撃でポイントを加点。試合全般を通して、右はほとんど出さず左でコントロールした。
本名はティラー・カイ・ルーニー
 1年前までイギリスで生活していたため、日本語はほぼできず通訳を介して取材に応じたティラーは、「2週間前に右拳を痛めた。最初に右アッパーを打った時に、また痛くなったので、今日は右を打つのを諦めて、左だけで戦うことを決めた」と左だけで戦ったことを明かすと、「まだ、勝った実感は湧かないが、家族が喜んでくれてうれしい」と笑顔を見せた。
佐々木革選手と戦いたい」
 「若いうちにいろいろなことにチャレンジしたい」と、家族で日本人の叔母がいる熊本に移住してきたティラー。「友だちとグローブをつけてボクシングの真似事をしていたら、興味が出てきた」と13歳でボクシングを始めて、アマチュアで11戦したという。

1年前から日本で生活

 西部日本新人王にエントリしているティラーだが、ミドル級は1名のため、次戦は10月に行われる西部日本と中日本による地区対抗戦に出場予定だ。

 ティラーは「勝ち進んで後楽園ホールで佐々木革選手と戦いたい」と、東日本新人王戦に参戦している、世界ウェルター級2位の佐々木尽の弟・佐々木革(19=八王子中屋)と全日本新人王決定戦で戦うことを目標に掲げた。
野上一馬(本田F)が初回KO!
 第2試合、西部日本新人王スーパーライト級予選では、野上一馬(20=本田フィットネス)と本村康(28=ミサイル工藤)が激突。長身サウスポー本村と対戦した野上は、最初から積極的に仕掛けると右カウンターで、痛烈なダウンをゲット。レフェリーはカウント途中にストップした。
「地元で勝ててうれしい」
 地元熊本で連敗脱出に成功した野上は、「今日は最初から手数を出すことを意識した。昨年、熊本で負けていたので、勝てて本当にうれしい」と凱旋試合での勝利に声を弾ませた。

 「お世話になっている方に勧められて」。中学2年でボクシングを始めた野上は18歳でデビュー。ここまで黒星が先行しているが、「今回の勝利で自信につながった」と言葉に力を込めた。

次戦は6月29日(日)

 1ヶ月後には、西部日本新人王決勝戦(6月29日ホテルクラウンパレス北九州)が控えている。野上は「試合間隔は短い方がいい。すぐに練習を始めたい」と拳を握りしめた。