[試合後談話]2025.3.1
日本バンタム級王座戦! 増田陸vs松本海聖!
日本バンタム級王座戦
チャンピオンカーニバル屈指の好カード、日本バンタム級タイトルマッチが1日、後楽園ホールで開催された「第30回 WHO'S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」のセミファイナルで行われ、王者の増田陸(27=帝拳)と同級1位の松本海聖(23=VADY)が拳を交えた。
現在、バンタム級には日本人選手が4団体の世界王座に君臨している。世界ランカー対決となった一戦、KO勝率100%の増田の強打が爆発したのか? それとも、全勝の松本が神戸にベルトを持ち帰ったのか?
現在、バンタム級には日本人選手が4団体の世界王座に君臨している。世界ランカー対決となった一戦、KO勝率100%の増田の強打が爆発したのか? それとも、全勝の松本が神戸にベルトを持ち帰ったのか?
増田陸(帝拳)がV2!
サウスポー増田がジリジリと距離を詰めて左ボディストレートを好打すると、上下に打ち分けペースを掌握。5回、松本はワンツーをねじ込み反撃に転じた。前半終了時の公開採点は、49-46×2、50-45×1で増田がリード。6回、ワンツーでグラつかせた増田は、一気にスパート! 松本も気持ちの強さを前面に押し出し打ち合いに行くが、増田は引かずにワンツーを決めたところで、レフェリーが割って入った。
「ボクシングの幅を見せることができた」
控室で取材に応じた増田は「自分のフォームとバランス、ジャブの出し方や距離などを練習してきたので、それを出すということを考えながらの前半だった。練習してきたことを出して、ボクシングの幅を広げられた」と、自らのパフォーマンスに及第点を与えた。
「6ラウンドの左は、そろそろ後半に差し掛かって相手の攻撃パターンも掴めてきたので、あとは倒しにいくという作戦だった。手応えはあったが雑になってきたので、これでは倒せないということが頭にあった」と、6ラウンドの左のクリーンヒットを振り返り、詰めきれなかった理由を述べた。
「世界にはまだ通用しない」
「身体の使い方についてはやってきたことの半分できたかできないかくらい。成長は感じているが50点。今回新たに見つかった課題もあるので、それを踏まえて50点。理想は1発で倒してキャンバスに沈めたかった。なので、自分としては納得がいっていない」とV2にも笑顔もみせず、口惜しげに語った。
続けて「世界にはまだ通用しない。ただ、そこに向けて努力していく自信がある」と、世界挑戦に前向きな姿勢を示した。
「気持ちを切り替えていく」
試合後、バンテージもそのままに取材に応じた松本は、「最初、向かい合った時は予想通りという感じだったが、途中からコツコツペースを取られていった。作戦としては右からいって後半にボディ攻撃だったが、焦ってしまった」と反省の弁を述べた。
「チャンピオンとの差はどんなところか?」と記者から質問が出ると、「ちょっとした心の部分とか一瞬の隙。ふとした時の打ち終わりや打ち始め」と淡々と答えた。
初黒星を喫した松本だが「切り替えて王者を目指していきたい」と短いながらも、しっかりと言葉を発すると、印象的な強い眼差しをこちらに投げた。
採点表