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[試合後談話]2024.8.27

日本ウェルター級新チャンピオンが決定!

日本ウェルター級王座決定戦
 日本ウェルター級王座決定戦が27日、後楽園ホールで開催された「Lemino Boxing フェニックスバトル120」で行われ、同級1位の石脇麻生(25=石田)と同級4位のセムジュ・デビッド(31=中日)が空位の王座を争った。
セムジュ・デビッド(中日)が新王者!
 初回からデビットが上体を柔らかく使ってペースを作ると、対する石脇はプレッシャーをかけて、デビットが持つ独特のリズムの打開を狙った。パンチを広角に打ち分けて、細かく手数をまとめるデビットが、要所でポイントメイク。右フックで、石脇の左目上を切り裂いた。石脇も左を上下に散らして反撃にかかるが、テンポを崩す事ができず。試合が動いたのは7回。デビットが緩急をつけてフィニッシュを狙うと、石脇のダメージを見て取ったレフェリーが試合を止めた。
「途中からパンチが読めた」
 7戦目で日本王座を獲得したデビッドは、「簡単な試合ではなかった。(石脇は)良い選手だった。たくさん練習をしてベストの状態を作って、テクニックで勝てた。強いパンチが来ることを警戒していて、どんなパンチが来ても避ける練習をしてきた。試合を進めていく中で、左右のフックは読めた。母国の家族に感謝している。自分はボクシングをすることが仕事で、なんでも準備はできる。マネジメントは(ジムに)任せているので、言われた試合をする」と喜びに浸った。
東信男会長(中日ジム)
 中日ジムから34年ぶりの日本チャンピオン誕生となった。中日ジムの東信男会長は、「最高にうれしい。前にベルトを獲った時は前会長の時代で、自分が会長になってからは初めて。前回の試合までオリンピアンのプライドから相手をナメていたが、中国で変な負け方をしたことが勉強となり、練習への意識なども変わり、今日の結果につながった」と、ウガンダから成功を求めて日本に来日したデビッドの成長に目を細めた。

中日ジム34年ぶりの日本王者誕生!

 今後のプランを聞かれた東会長は、「指名挑戦者との防衛戦をして、アジア圏を狙っていく」と青写真を描いた。
「相手はディフェンスが上手かった」
 一方、ベルトを獲得できなかった石脇は、「相手はディフェンスが良くて、パンチを当てるのが上手かった。速いパンチでポイントを取る作戦だったが、当たらず上手くいかなかった。効いたパンチはなかったので、まさか試合を止められるとは思わなかった」と、悔しさを滲ませつつも淡々と答えた。
採点表