衝撃KO決着! 中嶋一輝vs和氣慎吾!

　注目のサウスポー対決。鋭い踏み込みからシャープな左を見せた和氣だったが、ガードを上げて被弾を回避した中嶋が、相撃ちからボディを叩いて、冷静に上下にパンチを散らしてまとめ、ダウンを演出。立ち上がった和氣だったが、レフェリーは10カウントを数え上げた。

　豪快に倒した中嶋は、「(左ショートは)狙っていたパンチ。効いていたのがわかったので、荒々しく攻めた。やっぱり、KO勝ちは気持ちがいい。尚弥に良いバトンをつなげることができた」と冷静に試合を振り返った。同い年で9月3日(火)に防衛戦を控えている世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(31=大橋)に最高の流れを作った。

　コンビを組む松本好二トレーナーは、「組み立てながら慌てずに仕留めた。内容的には言うことはない」と合格点を与えた。

　大橋ジムの大橋秀行会長は、「中嶋らしい良さが出た試合」と、納得の表情を浮かべた。試合後、OPBF同級8位の辰吉寿以輝(28=大阪帝拳)がリングに上がり、中嶋に挑戦することを発表した。大橋会長によると、日時は未定だが年末にメインイベントで行うことを明言した。

年末に対戦!

　この日、辰吉と初対面した中嶋は「思っていたより身長が低かった。(対戦は)テンションが上がる」と、ネームバリューが高い挑戦者との対決に胸を躍らせた。

　一方、タイトル奪還ができなかった和氣は、「初回は手応えがあった。何が当たって効いたのかわからない。結果がすべて。今後のことは、すぐには言えないが、今はスッキリしている。この試合に向けて、すべてやり切った。悔いはない。19年間ありがとうございました」と、引退を示唆した。