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[試合後会見]2024.7.18

一撃KO決着に後楽園ホールは大熱狂!

伝統の日本バンタム級王座戦
 日本バンタム級タイトルマッチ、王者の富施郁哉(26=ワタナベ)対同級1位の増田陸(26=帝拳)の一戦が18日、後楽園ホールで開催された「Lemino BOXING フェニックスバトル119」のメインイベントとして行われた。

 昨年5月のバンタム級モンスタートーナメントで対戦して以来、1年2ヶ月ぶりの再戦。富施が雪辱を果たし、初防衛に成功したのか? それとも、2度目のタイトル挑戦の増田が戴冠したのか? 注目の一戦のゴングが後楽園ホールに鳴り響いた!
増田陸(帝拳)がKO奪取!
 両陣営から大声援が送られる中で始まった日本バンタム級タイトルマッチ、サウスポー同士の立ち上がりは、富施がリングを使って左を狙う。しかし、ジリジリとプレッシャーをかけた増田が、ラウンド終盤に左ショートを好打した。3回、富施は左ストレートで増田の右目上を切り裂き、攻勢を強めた。4回、ここも富施が左ストレートで腰を落とし、一気に詰めにかかるが、増田の右フックがカウンターで炸裂。痛烈なダウンを奪った。富施は立ち上がったものの、ダメージが深く、10カウントが数え上げられた。増田が2度目の挑戦で日本王座に輝いた。
「右フックは狙っていた」
 強打を爆発させてタイトル奪取に成功した増田は、「素直にうれしい」と喜びに浸った。「サウスポーの左ストレートに対する返しのパンチを練習していた。(勝負を決めた)カウンターの右フックは、スルタン戦以降に磨いていたパンチで、手応えがあった」とKOシーンを振り返ると、「納得がいく勝ち方だった」と語った。
バンタム級に増田陸!
 帝拳ジムの本田明彦会長は「点数は50点」と辛口だったが、「学習能力が高くて、1戦ごとに成長している。パンチ力だけなら(十分に)世界に通用する」と、日本バンタム級新チャンピオンを褒め称えた。

 今後に関しては、「防衛戦をしながら、じっくりとキャリアを積ませる」と話し、「増田も天心(那須川天心)も、世界挑戦者としてはまだ下。ただ、増田の方がチャンスが早く来ると思う」と青写真を描いた。

 増田は、「まだ、胸を張って世界を獲りますとは言えない。修正点があるので、もっともっとレベルを上げて、さらに精進していく」と飛躍を誓った。
「右フックは警戒していなかった」
 一方、初防衛に失敗した富施は、「何をもらって倒れたんですか?」と記者に質問すると、「右フックは警戒していなかった。試合のことも覚えていない…」と呆然としていた。
採点表