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[パリ五輪]2024.7.6

堤麗斗・篠原光が五輪優勝候補とスパー

フアン・篠原・堤・カン
 パリ五輪開幕まで3週間をきった中、他国のボクシング代表が日本で合宿を行うケースもあり、現在は、世界選手権で2度の金メダル獲得実績を持つ女子バンタム級のフアン・シャオウェン(中華台北)と、杭州アジア競技大会の男子ライトミドル級・銀メダリストであるカン・チアウェイ(同)が来日している。7月5日には、日本の強豪選手である篠原光(青山学院大学)、堤麗斗(東洋大学)とスパーリングを行った。
篠原 vs.世界王者
 フアンは、東京五輪で並木月海(当時・自衛隊体育学校)と共に女子フライ級の銅メダルを獲得し、パリ五輪にはバンタム級で出場する。階級を上げても十分に長身である176cmから、シャープなカウンターパンチを冴え渡らせたが、幼少期からボクシングの英才教育を受けてきた篠原も、連打で果敢に攻め、時折フアンをロープまで追い込んだ。フアンは「スピーディな選手と練習したかった中で、適任の相手だった」と篠原の才能を高く評価し、篠原は「長身の選手と戦うのは久々だったので、とても勉強になった。世界王者と交流ができたこと自体が幸せです」とコメント。篠原自身が将来、五輪に出たい気持ちも再確認していた。
アジア大会2位 vs.堤
 カンが銀メダルを獲得した昨年開催のアジア競技大会で、金メダルを獲得したのは日本の岡澤セオン(INSPA)。その決勝戦ではカンの負傷で、岡澤の不戦勝となっていた。「決着マッチ」ともいえるスパーリングは、今回、スケジュールがかみ合わずに実現せず。両者は、パリ五輪でトーナメントを勝ち進めば、決勝戦で試合をすることになる。
 対する堤は、世界ユース選手権で大会最優秀選手に選ばれた実績を持ち、体格で大きく上回るカンにもブロッキングを固めて、近距離に立ち堂々と戦った。カンに「強烈なアッパーの使い手」と感嘆させた堤は、「タイミングやリズム感が独特で、いい経験になった」とスパーリングを振り返った。
充実の合宿に感謝した中華台北代表
 中華台北の両選手は、この後、韓国での合同合宿を経て、パリでの決戦に臨むとのこと。