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[公開練習]2024.7.4

那須川天心! 場を支配する!

進化した姿を見せる!
 WBA(世界ボクシング協会)バンタム級7位の那須川天心(25=帝拳)が4日、都内のジムで報道陣に練習を公開した。

 ボクシングに転向してから4戦目を迎える那須川は、7月20日(土)、両国国技館で開催される「Prime Video Boxing 第9弾」で、WBA同級4位のジョナサン・ロドリゲス(25=米)と対戦する。
左目下のあざも問題なし!
 那須川は左目下にあざを作っていたのだが、これはスパーリングでブロックした際、自分のグローブで擦りつけたもので、被弾によるものではないという。「顔で売っているので(傷は困る)」と冗談を言って、メディアを笑わせた。

 今年1月にKO勝ちして以来、半年ぶりのリングに上がる那須川は、「試合期間が空いたが、やるべきことはやってきた。心技体すべて整った」と、世界ランカー撃破に自信を示した。
「パンチに体重が乗ってきた」<br>浜田剛史代表
 会見に同席した帝拳ジムの浜田剛史代表は、「避けて打つのは抜群のものを持っているが、今回は打ち込む練習をして、パンチに体重が乗ってきた。20日は、期待通りの試合をしてくれると思う」と、2試合連続KO勝ちに太鼓判を押した。

 コンビを組む粟生隆寛トレーナーは、「中間距離での駆け引きといった新しいことを取り入れている中で、ハマる日とそうでない日がある。ハマった時は『おっ!』となる」と手応えを感じていた。
優勢に進めた
 WBO世界バンタム級3位のクリスチャン・メディナ・ヒメネス(24=メキシコ)とWBC世界スーパーバンタム級19位のヘスス・アレチガ(24=メキシコ)の2人が、那須川のスパーリングパートナーを務めている。メディナは、昨年8月に現IBF世界バンタム級王者の西田凌佑(27=六島)とIBF世界挑戦者決定戦で対戦し、判定負けを喫したが、最後まで食い下がった実力者だ。

 連日、激しいスパーリングで着実にレベルアップを図っている那須川は、「相手のレベルが高くて、頭を使いながらやっている。悪い動きの時にどう立て直すかを考えられるようになった」と収穫を口にした。
「どの場面が来ても対応できる」
 会見後には、メディナとの2ラウンドのスパーリングを披露した。サウスポー那須川がジャブで突き離すと、ステップインから左ストレート、右ボディを好打。前に出てくるメディナに対し、ササッとサイドに回り込み、スピード差を見せた。2回、圧力を強めたメディナに押し込まれる場面もあったが、那須川はカウンターの左アッパーで優勢に進めた。

 スパーリング終了後、那須川は「どうでしたか?」と報道陣に質問。高評価を聞くと「そう言ってもらえると安心する。今回はパートナーがすごく強くて、試合以上の経験ができている。トレーナーや選手から『スパーの方が試合よりキツいよ』と言われたが、そうだと思った。次は『那須川、ヤバいな』という内容を見せる」と進化を約束した。
クリスチャン・メディナ・ヒメネス(メキシコ)
 取材に応じたメディナは、「パワーもスピードもあるし、足運びが素晴らしい。最初はパンチを当てていたが、日を重ねるごとに当てるのが難しくなってきた。かなり成長していると思う。次の試合は良い結果が出ると思う」と那須川の勝利を確信していた。