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[公開練習]2024.7.3

マルティネス「このチャンスを逃さない」

フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)
 IBF(国際ボクシング連盟)スーパーフライ級王者のフェルナンド・マルティネス(32=アルゼンチン)が3日、アルゼンチン大使館への表敬訪問後に、都内のジムで練習を公開した。

 WBA(世界ボクシング協会)同級王者、井岡一翔(35=志成)との王座統一戦は、七夕の夜、両国国技館で開催される。試合はABEMAが独占ライブ配信、お見逃しなく!
マイク・タイソンのサイン入りベルト
 4月22日に都内で開かれた発表会見では、黒髪だったマルティネスだが、今回はアルゼンチンの人気サッカークラブ「ボカ・ジュニアーズ」と、お気に入りのアニメ「ドラゴンボール」のキャラクターをイメージして、青色とグリーンにカラーリングしてきた。

 この試合に向けて、米国ラスベガスでスパーリングキャンプを敢行。合宿中に憧れている元世界ヘビー級王者のマイク・タイソンから激励を受けて、IBFのベルトにサインをしてもらったという。
左:ロドリゴ・カラブレッセトレーナー
 会見に臨んだマルティネスは、「厳しいトレーニングをしてきたので、コンディションはとても良い。この試合は、私にとって重要な試合。長く待ち望んだチャンス。このチャンスは逃さない」と精悍な表情で、王座統一戦への思いを熱く語った。

接近戦で来るなら大歓迎

 井岡が「マルティネス選手が得意とする接近戦で上回りたい」と発言したことに関し、ロドリゴ・カラブレッセトレーナーは、「それは我々を欺くために言っているのかもしれない。もし、接近戦で来るなら、そっちの方がいい。井岡はディフェンスに優れた選手だが、完璧なディフェンスはない」と語気を強めた。
Sフライ級4団体統一を目指す
 日本時間30日、米国フェニックスでWBC(世界ボクシング評議会)スーパーフライ級タイトルマッチが行われ、ジェシー・ロドリゲス(24=米)がファン・フランシスコ・エストラーダ(34=メキシコ)に7回TKO勝ちし、新チャンピオンに輝いた。

 ロドリゲスは、井岡vsマルティネスの勝者との王座統一戦を望んでいるようで、七夕決戦は井岡の勝利を予想している。それを聞いたマルティネスは、「僕はエストラーダが勝つと思っていた。予想が覆ることもある。自分は勝つために練習してきた」と意に介さなかった。
「田中恒成(畑中)ともやりたい」
 マルティネスも、スーパーフライ級での4団体王座統一を目標としている。「バムとやりたいが、日本が好きなので田中ともやりたい。ファイトマネーの良い方と戦いたい」と、7月20日(土)に初防衛戦を控えているWBO(世界ボクシング機構)同級王者の田中恒成(29=畑中)の名前を挙げた。
七夕決戦!
 会見後には、ラテンミュージックをかけてご機嫌な様子で縄跳びを飛んだ。その後はサンドバッグ打ち、シャドーボクシング、ミット打ち、パンチングボールをそれぞれ1ラウンドずつ披露した。リズミカルで回転力を活かしたパンチは、ハンドスピードがあり、スタミナもありそうだ。

 12人兄弟の7番目だというマルティネスは、「母に家を買ってあげたい。この試合が終われば、夢に少し近づく」。ビッグチャンスにメラメラと闘志を燃やした。