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[試合後談話]2024.6.29

激アツ! 加古川決戦!

25年ぶりに加古川市で興行
 2018年全日本フライ級新人王の湊義生(25=JM加古川拳)と日本スーパーフライ級9位の馬場龍成(28=三迫)が29日、兵庫・117いいなスポーツアリーナ(加古川市日岡山体育館)で開催された「WORLD CHALLENGE GLOVE 39」のメインイベント、スーパーフライ級8回戦で対戦した。

 凱旋試合に臨んだ湊がランキングの座を奪ったのか? それとも、敵地に乗り込んだ馬場が死守したのかーー。
ドロー!
 序盤、馬場がジャブから仕掛けるのに対し、湊は左アッパーで応戦。お互いに決定打を打ち込めず、ジャッジを悩ませるラウンドが続いた。4回、湊が左アッパーで顔を弾いたが、馬場も7回にボディにパンチを集めて攻勢をアピール。最終8回は、湊が右フックを叩きつけて、積極的な攻撃を繰り広げた。ジャッジ1者は湊を支持したが、残り2者は引き分けとした。
「中途半端になってしまった」<br>湊義生
 勝利まであとわずかだった湊は、「足を使うのか打ち合うのか、中途半端な攻めでズルズルといってしまった。ボディは一発効いたが、あとは問題なかった。ドローが一番、中途半端。地元で勝ちたかった」と悔しさをにじませ、「スカッと倒して恰好いいところを見せたかったが、そんなに(ボクシングは)甘くない。ここからやり直しですね」と巻き返しを誓った。
熟山竜一JMプロモーション代表
 熟山竜一JMプロモーション代表は、「もっと効かせるパンチを打たないといけなかった。こっちはチャレンジャーで、相手は格上。引き分けは負けと同じ」と湊に期待しているからこそ手厳しかった。

 この日、25年ぶりに加古川市で興行が行われ、900人の観客がボクシングを楽しんだ。熟山代表によると今後は毎年、自主興行を開催していくという。
「椎野大輝トレーナーに勝利を見せたかった」馬場龍成
 一方、ランキングの座を守った馬場は、「反省点ばかり。ジャブが当たらず、ペースを握れなかった。相手のアッパーが見えづらくて攻めあぐねた。ボディを効かせたが、入れるのが遅かった」と笑顔は見られなかった。それでも、「首の皮が一枚つながった。敵地での試合は良い経験になった。これからも強い相手が来ても、逃げずに迎え撃ちたい。もっと強くなって、最終的にはチャンピオンになる」と、さらなる飛躍を誓った。

ボディを入れるのが遅かった

 デビューからコンビを組んできた椎野大輝トレーナーが、この試合を最後に三迫ジムを退職するため、今回が2人で臨む最後の試合となった。椎野トレーナーは、「正直なところ、負けたかなと思った。相手のパンチの振りが良くて、ジャブで組み立てることができなかった。ドローでラッキー。改めてボクシングは難しいと思った」と振り返った。
採点表