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[試合後談話]2024.4.14

WBC世界ユース王者尾崎優日のV1戦!

初回からペースを握った
 WBC(世界ボクシング評議会)ユース・ライトフライ級王者の尾崎優日(おざき・ゆうが/21=大成)が14日、エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館・第2競技場)で開催された「南栄商事株式会社 株式会社ソニックブームpresents 大成ジムMRジム合同興行」のメインイベントに出場。キティデッチ・ヒルンサク(21=タイ)を迎えて初防衛戦に臨んだ。

 世界ランキングに名を連ねる尾崎は、これまで一度もKO負けしたことのないキティデッチを仕留めることができたのかーー。
尾崎優日(大成)がTKO勝ち
 初回からサウスポー尾崎がスピード差を見せると、多彩なコンビネーションで攻め立てた。キティデッチは頻繁にスイッチしたり、クリンチで攻撃寸断を多用したりしてやりづらさを発揮。それでも尾崎は、的確にパンチを集めてポイントを加点。4ラウンド終了時の公開採点をフルマークでリードした。尾崎は7回、右ボディでキティデッチの動きを止めると、ロープに詰めて連打で攻勢。手が出なくなったキティデッチを見て、レフェリーが試合をストップした。
Lフライ級でさらに上のベルトを狙う
 初防衛に成功した尾崎だが、囲み取材では反省の言葉を並べた。「体を預けてきた相手に対して、どう対応するか。もっと気持ちをコントロールしないといけないし、攻撃のバリエーションを増やしていかないと。勝つには勝ったが、しっかりと倒し切りたかった」と笑顔は少なかった。

 今後の目標を聞かれた尾崎は、「チャンスが来たら、いつでもタイトルマッチがしたい。今年は、さらに上のベルトを狙っていく」と抱負を語った。
「パンチがシャープだった」
 初のKO負けを喫したキティデッチは、「一生懸命に戦ったが、残念な結果だ。尾崎は、パンチがシャープで良いボクサーだった」と敗戦を素直に受け入れた。
松岡輝(大成)が再起に成功
 元日本ユース・フェザー級王者の松岡輝(29=大成)は、60.0kg契約6回戦で山口楽人(22=陽光アダチ)と対戦した。初回からボディに的を絞った松岡は、3回に左フックから右をフォローしてダウンを奪うと、パンチをまとめてフィニッシュした。

 連敗脱出に成功した松岡は、「今回がラストチャンスのつもりでリングに上がった。勝ってホッとしている」と安どの表情を浮かべた。昨年11月に亀田京之介(25=ハラダ)に敗れて進退について悩んだが、「このままでは悔いが残る」と現役続行を決意した。

今年はランカーに返り咲く

 松岡は「昨年は悔しい思いばかりだった。今年は、まずランカーに返り咲く」と言葉に力を込めた。
布元寿弥(MR)が27秒KO勝ち!
 第5試合スーパーバンタム級4回戦では、布元寿弥(24=MR)が脇一隼(37=北澤)を初回わずか27秒で仕留めてデビュー戦を飾った。

 試合後、取材に応じた布元は、「一発を警戒して力みすぎてしまった。もっと試合を見せたかった」と感想を語った。

 高校時代はインターハイベスト8、国体ベスト8の実績を残し、法政大学ボクシング部では主将を務めた布元。大学卒業後は、東京の企業に就職し、ボクシングとは無縁の生活を送ってきた。

法政大学ボクシング部元主将

 しかし、大学の後輩の尾崎やアマチュア時代の同期のIBF世界ミニマム級王者の重岡銀次朗(ワタナベ)の活躍に刺激を受けて、プロ入りを決意。アマ時代から縁があったMRジムの野口喜士会長に誘われて、MRジムに入門した。

 布元は「出場できるのであれば、来年の新人王を目指す」と拳を握り締めた。