ボクシングモバイルニュース
[記者会見]2024.3.8

武居由樹! バチッと倒して世界を獲る!

武居由樹(大橋)が世界初挑戦!
 WBO(世界ボクシング機構)バンタム級10位の武居由樹(27=大橋)が8日、横浜市内の所属ジムで開かれた記者会見に出席し、世界タイトル戦への意気込みを語った。

 元K-1チャンピオンの武居は、5月6日(月・祝)、東京ドームで王者のジェイソン・モロニー(33=豪)に挑戦する。

 8戦全勝(8KO)で世界の舞台に立つ武居は、「やっと来たなと。世界チャンピオンになるためにキックボクシングから来て、最高の舞台を用意していただいた」と、ボクシングに転向し3年2ヶ月でたどり着いた世界戦に胸を躍らせながら「格闘技人生を結構長くやってきたので、集大成として臨みたい。序盤から強振して倒しにいく」と、KOでのベルト奪取を誓った。
「東京ドームのリングに立ちたかった」
 武居が立つのは東京ドームのリングだ。武居は、2022年6月19日に行われた格闘技イベント「THE MATCH2022」を観戦。「お客さんの量と広さにビックリした。あの時、東京ドームのリングに上がれなくて悔しい思いをしたので、ずっとこの場所でやりたかった」と言葉に力を込めた。勝てば、キックボクシングとボクシング両方での世界チャンピオンで、日本人としては初めてのことだ。
急転直下で決定
 大橋ボクシングジムの大橋秀行会長によると、モロニー陣営と交渉していたが、実現の可能性が低く、OPBF東洋太平洋バンタム級王者の栗原慶太(31=一力)との対戦が決まりかけていたが、2月末にモロニーへの挑戦が決定した。

本日(3月8日)は大橋秀行会長の誕生日

 大橋会長は「以前から思っていたことだが、武居は(運を)持っている」と言うと、「モロニーは尚弥(井上尚弥)と戦ったことがあり、尚弥がKOで勝っているが『ものすごく強かった』と言っていたように(武居にとって)難しい相手だと思う。しかし、武居のパンチ力に期待したい」と期待を寄せた。本日(8日)は大橋会長の59歳の誕生日で、会見後、武居は紫色のエルメスのネクタイをプレゼントした。
ジェイソン・モロニー(豪)
 モロニーは、2020年11月に米国ラスベガスで当時、WBA(世界ボクシング協会)・IBF(国際ボクシング連盟)バンタム級王座を保持していた井上尚弥(30=大橋)に挑戦。7回KO負けを喫した。その後、昨年5月の王座決定戦で戴冠すると、今年1月にサウル・サンチェス(26=米)に判定勝ちし、初防衛に成功した。

井上尚弥とマスボクシングでモロニー対策

 今月1日に行われた「フェニックスバトルinソウル」を観戦するため韓国ソウルを訪れた井上と武居は、韓国のジムで一緒に練習し、4ラウンドのマスボクシングをしたという。井上がモロニーの動きを真似して対策を講じた。
八重樫東トレーナーも攻略に自信
 コンビを組む八重樫東トレーナーは「モロニーはクオリティが高い選手だが、攻略に自信がある。技術戦ではなく、彼の良さを活かした試合をさせたい。不利予想だが、世界チャンピオンは誰もが強いので、世界戦とはそういうもの。モロニーは対応力が高いので、対応されるかもしれない。しかし、武居はボクシングIQが高いので、そこにも期待している。武居のボクシングをぶつける」と本番力に期待した。
「KOにこだわる」
 同じく、キックボクシングから転向してきた那須川天心(25=帝拳)がバンタム級に転級し、わずか3戦目で世界ランキング入りした。武居は、「どうしても比べられるので刺激になる。お互いに勝ち続けていけば、いつか当たる」と意識はしているようだが、「まずは次戦を勝つこと」と、目の前の試合に集中する。

那須川天心選手とは勝ち続けたら当たる

 「自分が倒すか、判定で持っていかれるか。パンチを当てるまでの過程を八重樫さんと擦り合わせていく。当日までと当日の成長に期待して、バチッと倒して勝ちます!」と拳を握り締めた。