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[前日計量]2024.3.2

阿部麗也がフェイスオフで仕掛けた!

いよいよ決戦!
 IBF(国際ボクシング連盟)フェザー級1位の阿部麗也(30=KG大和)が1日(日本時間2日)、米国ニューヨーク州ベローナ・ターニングリゾート&カジノで前日計量に臨んだ。

 阿部は、日本時間3日に同会場で、王者のルイス・アルベルト・ロペス(30=メキシコ)に挑戦する。ロペスは56.8kg、阿部は57.0kgでクリアした。

   サラリーマンボクサーとして、仕事とボクシングの両立を図りながら世界の舞台に立つ阿部は、タイトル奪取を高らかに宣言した。

 試合の模様は、WOWOWオンデマンドで午前10時からライブ配信される。
「あのベルトは俺のものだ!」
 計量後のフェイスオフで先に仕掛けたのは阿部だった。赤色のIBFのベルトを指さし、「あのベルトは俺のものだ」と、しっかりとアピールした。その後はガッチリと握手を交わし、健闘を誓いあった。

 阿部は「日本にいる時と変わらずに調整できた。むしろ日本にいる時より減量が上手くいった」と仕上がりの良さを強調。計量後には、妻が作ったトマトリゾットを口にして体力を回復させた。
「初回が重要」
 阿部が「サッパリした感じでいい奴」と言うように、フェイスオフでも殺伐とした雰囲気は感じられなかった。「距離は噛み合いそう。あとはどのくらいパワーがあるのか対峙してみてから」と話すと、「前に出てくるなら阿部さんのカウンターが火を噴くし、ビビって出てこないなら追っていく。あとはやるだけですよ!」とベルト奪取を誓った。
「阿部はよく動く選手」
 チャンピオンのロペスは、2022年12月に英国でタイトルを奪取しこれが3度目の防衛戦。プロ叩き上げで、高い身体能力と反応の良さが光る変則タイプだ。

 計量後に取材に応じたロペスは「相手はとてもよく動く選手なので、先回りすることが重要になってくる」と試合のキーポイントを挙げた。この試合に向け、サウスポー選手とのスパーリングを重ねて万全のコンディションに仕上げてきた。
勝ってビッグマッチを目指す
 この試合をクリアしてビッグマッチを目指すロペスは「今後、井上が上がってくることも想定している」と、モンスターとの対戦も視野に入れているようだ。

 阿部が言うようにフェザー級としては、身長が低いロペスだが、ガッチリしていて、サングラスの奥に光る眼光の鋭さが印象的だった。
阿部麗也がニューヨークで世界の頂点へ!
 アンダーカードから前日計量が行われ、フェイスオフで一触即発となったり、チームが指笛で盛り上げたりと、日本とは違う雰囲気だった。計量後にルールミーティングとグローブチェックが行われ、ロペスはエバーラストの白色、阿部はレイジェスの黒色を選択した。レフェリーはマーク・ネルソン氏(米)、ジャッジは、グレン・フェルドマン氏(米)、ドン・トレラー氏(米)、トム・シュレック氏(米)が務める。

 ネルソン氏は、2月24日(土)に両国国技館で開催されたWBA世界バンタム級タイトルマッチ、井上拓真(大橋)対ジェルウィン・アンカハス(比)戦でもレフェリーを務めた。

 待ち続けた「大和の雷神」が節目の30戦目で、長谷川穂積氏以来となる約13年ぶりの日本人フェザー級世界王者を狙う。ニューヨークで阿部がベルトを獲る!