井岡一翔とペレスが初対面
大晦日に大田区総合体育館で開催される『LifetimeBoxingFights18』のメインイベントを飾る、WBA世界スーパーフライ級チャンピオン井岡一翔(34=志成)と同級6位のホスベル・ペレス(28=ベネズエラ)によるWBA同級世界戦の調印式が29日、都内のアベマタワーズで行われた。
この試合のスーパーバイザーを務めるホセ・オリバー・ゴメス氏は、会見の冒頭「2023年最後の試合。素晴らしい試合になることを楽しみにしています」と、世界戦の開催を心待ちにした。
ウィニング社(日本製)えんじ色のグローブを着用する井岡は、ロペスとの初対面にも「印象はない。やることがあるので、自分自身に集中している」と、リングに上がるまで一切気を抜かないことを伝えた。明日、計量を迎えるが、リミットまで1.5kg。「ジムワークで汗を流して調整する」。
12度目の大晦日戦に関する質問には「試合ができること、チャンピオンとして、12度目の大晦日を戦えることに関係者に感謝。楽しみにしてくれている方のためにも、いいパフォーマンスで必ず勝って、いい試合を見せたい」
ペレス陣営が「正面で打ち合うのを嫌う。バックステップで距離を取ることに頼っている。ジャブはいいが、34歳という年齢も問題だろう」と井岡対策に自信を示したが、「研究するのも当たり前のことだと思う。ただ、それを公表するのが真意なのかわからない。気にする気持ちもない。自分としては、この試合に向けて準備してきたことを遂行するだけ。何も思う気持ちはない。毎試合毎試合、成長、進化を求めているので、気にしない」と、王者の貫禄を見せた。会見に同席したイスマエル・サラストレーナーも「井岡とは長い間ともにしているが、違う階級、違う団体のチャンピオンを続けて実力を証明してきた。自分たちのやり方でやっている」と意に介さなかった。
21回目の世界戦勝利を挙げた井上尚弥(30=大橋)に関して「試合は見てない。結果は知ってる。記録が並ばれたことは、気にしてない。記録は自然と残されていくもの。自分にとっては、次の試合も大事。記録に執着する気持ちはない」とし、「誰もが4団体統一ができることではない。2階級でしたことは、素晴らしい」と称えた。
ホセ・アルフレッド・カバシェロトレーナーは「相手の研究するのは、自然な話。リングの上では、プランABCと臨機応変に対応しないといけない。相手次第」と静かに述べた。