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[試合後会見]2023.12.24

沖縄クリスマスイブ決戦!

日本ライト級タイトルマッチ
 日本ライト級タイトルマッチ、王者の仲里周磨(27=オキナワ)対同級3位の村上雄大(24=角海老宝石)が24日、沖縄空手会館で開催された「BOMBER FIGHTvol.2」のメインイベントで行われた。

 凱旋防衛戦に臨んだ仲里が、地元の期待に応えたのか? それとも、6戦目でタイトル初挑戦に臨んだ村上がベルトを奪ったのか?
仲里周磨(オキナワ)がV1に成功
 序盤は、サウスポー村上が前の手でリズムを取りながら左を狙うのに対し、仲里は打ち終わりに右ストレートを合わせる展開。4回、村上は左ストレート、左アッパーを決めるが、5回は仲里がワンツーを決めて譲らず。前半終了時の公開採点は、50-45、49-46、48-47で仲里がリード。その後は、仲里がショートレンジで左フックを好打し、ポイントにおいて引き離すが8回、村上もワンツー、右フックを決めて挽回。最終10回は、激しく打ち合う中、仲里の有効打が勝った。4~6ポイント差をつけた仲里が判定勝ちした。

チャンピオンカーニバルで三代大訓(横浜光)と対戦

 来年のチャンピオンカーニバルで対戦する同級1位の三代大訓(29=横浜光)が試合を観戦。試合後、三代がリングに上がった。先にマイクを握った三代は「防衛おめでとうございます」と言うと、「試合を見て、まったく負ける気はしない。日本タイトルにふさわしい試合をしましょう」とけん制した。

 それを聞いた仲里は「以前、6回戦時代に対戦して、倒し倒されの試合で結果、負けている。防衛戦だが、自分にとっては挑戦する試合」とリベンジを誓った。両者は、2017年10月に行われたA級トーナメント予選(6回戦)で対戦し、三代は判定勝ちしている。
「俺が沖縄を引っ張っていく」
 凱旋防衛戦をクリアした仲里は「地元で勝つことができて、ホッとした」と安堵の表情を浮かべ、「村上選手はリーチが長くて、思った通りやりにくかった。もっと荒々しく攻めたかったが、カットしないようあえて慎重に戦った」と試合を振り返った。

 次戦は、三代を迎えてのV2戦が予定されている。「ずっと戦いたかった相手なので、モチベーションはかなり高い。『あの頃の俺とは違う』ところを見せる」と言葉に力を込めた。

あの頃の俺とは違う

 仲里繁会長は「初防衛戦のプレッシャーなのか、相手がやりにくいからなのか、今日は動きが硬かった。足のスピードがなかった」と辛口採点。その上で、「勝ててホッとしている」と語った。
「良い経験になった」
 一方、最後まで食い下がるも、涙を呑んだ村上は「ジャブが当たったので、先(左ストレート)につなげたかった。仲里選手のパンチはびっくりはしたが、効いたのはなかった。佐藤さん(佐藤直樹トレーナー)の『平常心!』という声のおかげで、最後まで落ち着いて戦うことができた。悔しいけれど、力が出し切ることはできた」と気丈に答えた。

 それでも、沖縄に乗り込んでチャンピオンに挑んだのは大きな経験になったはずだ。「6戦目でタイトルに挑戦して、10ラウンド戦うことができたのは大きな収穫。今はゆっくりと休みたい」と語った。
三代大訓(横浜光)
 試合後に取材に応じた三代は「仲里選手が勝って良かった。身長が高くリーチがあるのでやりにくい相手だが、今日の仲里選手は動きにキレがなかった。ただ、宇津木選手(宇津木秀=ワタナベ)を倒しているので、勝負強さはあると思うから警戒している。パンチが強い相手とは噛み合う。自分は今くすぶっているので、最高のライバルを倒して勝つ」と王座奪取を誓った。
採点表