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[前日計量]2023.12.22

激アツ! 全日本新人王決定戦!

注目はフライ級!
 全日本新人王決定戦の前日計量が22日、都内の日本ボクシングコミッション本部事務局で行われ、東軍代表と西軍代表が計量会場に姿を現した。

 第70回大会は、明日(23日)後楽園ホールで行われ、U-NEXTでライブ配信される。フライ級決勝5回戦では、高熊龍之介(25=松本ACE)と西軍代表MVPの坂井涼(20=畑中)が対戦する。
「打ち合って勝つ」高熊龍之介(松本ACE)
 先に秤に乗った高熊は、200gアンダーの50.6kgでクリアした。勝てば、長野県のジム初の全日本新人王だが「プレッシャーは感じていない」と、リラックスした表情を見せ、「相手は、西軍MVPで格上。試合を楽しみながら、思い切り自分のボクシングをぶつけるだけ」と静かに闘志を燃やした。
「スピードを活かす」坂井涼(畑中)
 拳を交える坂井は、100gアンダーの50.7kgで計量を終えた。前戦は、初回KO勝ちで最優秀選手賞(MVP)を獲得。それでも、「自分のボクシングができなかった」と満足することはなかった。先輩で世界戦が決定した田中恒成(28=畑中)とのスパーリングで腕を磨いた。田中からは「パワーがついた」と激励を受けたという。坂井は「持ち味のスピードを活かしたボクシングを魅せたい。やってきたことを出せば、自然とKOにつながる」と自信を示した。

 勝てば畑中ジム23年ぶりの全日本新人王誕生だ。
左:須藤大和(伴流)右:武藤涼太(松田)
 スーパーバンタム級5回戦では、東軍敢闘賞の須藤大和(22=伴流)と武藤涼太(18=松田)が対戦する。須藤はリミットの55.3kg、武藤は500gアンダーの55.0kgで、両者ともにクリアした。

 計量後のツーショット撮影で、目をギラつかせた須藤は、「勝つ気満々。メラメラと燃えている」と闘志を漲らせた。横に並んだ武藤を見て「威圧感は感じなかったが、身長とリーチはあった」と話すと、「倒しにはいかない。でも、気がついたら相手が倒れているでしょう」と、KO決着に自信を見せた。

「自然と倒せる」須藤大和

 全日本新人王決定戦出場者の中で最年少(18歳)の武藤は「練習してきたことを出すだけ。誰が見ても自分が勝ったという内容を見せる」と意気込んだ。

「松田鉱二会長に良い報告をする」武藤涼太

 名古屋の名門・松田ジム、松田鉱二会長が12月8日に逝去。「いろいろと教えてもらった」という武藤は、「勝って良い報告をしたい」と語った。武藤が勝てば、松田ジムとしては25年ぶりの全日本新人王誕生となる。
 
左:赤井英五郎(帝拳) 右:冨永一希(仲里)
 ミドル級5回戦では、東軍代表敢闘賞の赤井英五郎(29=帝拳)と冨永一希(23=仲里)が激突する。赤井は300gアンダーの72.2kg、冨永は200gアンダーの72.3kgでパスした。

「自分主体で攻める」赤井英五郎

 計量後に取材に応じた赤井は「左ストレートが上手く、相手の動きをよく見る選手。ガムシャラに戦ったら危ない」と、拳を交える冨永を警戒。その上で、「相手はサウスポーだが、考えすぎると動きが止まってしまうので(サウスポーに)とらわれ過ぎず、自分主体で攻めていきたい」と意気込んだ。

 勝てば、父・赤井英和氏に続く親子2代での全日本新人王だ。

「インパクトを残す」冨永一希

 冨永は「ここまできたら、あとはやるだけ」と決戦を心待ちにすると、「相手の強引なパンチに巻き込まれず戦う。KO決着になると思う。相手は知名度があるので、勝てばおいしい相手。しっかりとインパクトを残す」と拳を握りしめた。
左:坂田一颯(S&K) 右:北野武郎(大橋)
 ミニマム級4回戦では、北野武郎(19=大橋)と坂田一颯(20=S&K)が手を合わせる。北野は100gアンダーの47.5kg、坂田は300gアンダーの47.3kgで秤を降りた。

「最初から盛り上げる」北野武郎

 「今回は、しっかりと塩抜きをしたので、スムーズに体重が落ちた」とスッキリとした表情を見せたのは北野。「スピードとテクニックがある」と対戦相手の印象を語り、「第1試合なので盛り上げて勝つ」と必勝を誓った。

「駆け引きを見てほしい」坂田一颯

 熊本から参戦する坂田は「相手もしっかりと準備してきて、気合いを感じた」と話すと、「技術戦になると思う。緊張感のある攻防を見せたい」と好ファイトを約束した。