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[前日計量]2023.11.26

42歳のチャールズと来春大学卒業の可兒栄樹

可兒栄樹vsチャールズ

 11月27日(月)に後楽園ホールで開催される「Lemino BOXING フェニックスバトル107」の前日計量が26日、都内のJBC(日本ボクシングコミッション)事務局で行われた。この日、約4年半ぶりに復帰戦を迎えるチャールズ・ベラミー(42=横浜光)が姿を見せた。

 チャールズは、スーパーウェルター級の日本とOPBFタイトルの防衛を重ねながら、世界挑戦のチャンスを探っていた。実力は徐々に認められ、2014年には、世界王座に就く直前のジャーメル・チャーロ(33=米国)とカナダで対戦したこともある。ミドル級に階級を上げて挑む明日の試合は、どこまでピーク時の動きを再現できるかがカギとなる。

 一方、来春大学を卒業する可兒栄樹(22=T&T)は現在、日本ミドル級1位。どちらにとっても負けるわけにはいかない。

可兒栄樹(T&T)72.4kg

 72.4kgで計量をクリアした可兒(※かに)は「減量は楽でした。リミットを狙ったけど100グラムアンダーでした」と笑顔を見せる余裕があった。今回の減量は、約8kgだったというが、明日の試合には、4〜5kg戻して臨む。対戦するチャールズに関しては「過去のキャリアも人間性にもリスペクトしていますが、踏み台になってもらう」と大学生プロボクサーとしては、ラストマッチとなる可能性の高い明日の試合に気合を入れた。

 チャールズの腕の長さに関しては「厄介だと思う」としつつも「必殺技がある。それを出せたら、可兒は凄いなとなると思う」とおどけて見せた。

チャールズ・ベラミー(横浜光)70.3kg

 70.3kgとリミットまで2.2kg残して計量を終えたチャールズは、「ファンのために良い試合を見せる」と約4年5ヶ月ぶりの試合にも気負いはなく、落ち着いた様子で、取材に応じた。スーパーウェルター級を主戦場としてきたため、ミドル級で試合が組まれてからは、増量することに苦労したことも明かした。「食べても食べても体重が増えない。寝るだけですぐに1kg減ってしまったよ」。ちなみに、計量後は、レストランでステーキを注文していた。

 42歳という年齢に関する質問にも「ずっと練習を続けてきたので、体調は良い。明日の試合で、良い結果を出して、チャンピオンに返り咲けることを証明したい」とボクシングにかける情熱は以前と変わりはない。ジムでは、若い選手たちと汗を流す機会も多くなったが、「運動量の多い若い選手たちとトレーニングを一緒にできるのは、とても自分のためになる。自分が頑張る姿を見せることで、若い選手たちに勇気を与えたい」と話した。