小國以載とカシメロが激突!
「FEDELTA Presents Treasure Boxing 4」スーパーバンタム級10回戦。ジョンリエル・カシメロ(33=比)と小國以載(35=角海老宝石)が12日、有明アリーナで対決した。
偶然のバッティングで額の右上をカットし、レフェリーが試合を止めた。会見場での取材で小國は「血がダラダラ入ってきて見えないし、無理やなと思いました」と悔しさを滲ませた。
カシメロのパワーパンチに関しては「パワーはあったが、ガードの上からは効かなかった。1発のパンチ力で言えば、栗原選手(一力)の方がありました。ジャブをもっと使いたかったが、それをさせてもらえない上手さがあった」と印象を口にした。
「ボディはダブルで打てたらというのはあったが、体をひっつけられて打てなかった。ボディを効かせても、パンチが死んでいなかった。セコンドからボディの指示を受けて打っている中で、(バッティング)こういう結果になってしまったので、これが今の実力だと思います」と試合を振り返った。
小國陣営も負傷ドローを悔しがったが、「相手と見合ってしまい、顔を狙いすぎた。作戦は悪くなかったが、ボディをもう少し増やしたかった。打ち合う気持ちはあったが、見てしまうクセが出た。怖さはあったけれど、下がったら負けると思った。カシメロ本人に再戦を伝えたが『ベストフレンド!』と返され、軽く流された。もし、次が決まればカシメロはもっと対策してくると思うし、それを見越して、こちらも研究していく」と負傷ドローに不完全燃焼を悔やんだ。
負傷ドローに関してカシメロは「レフェリーの判断をリスペクトしているし、仕方がない。ボディは効いてなかった。自分のパンチの方が当たっていた。早いラウンドで終わらせたかったが、多くのお客さんのためにも、エンタメとして5~6ラウンドで倒したかった。小國は元世界チャンピオンでリスペクトしているし、油断もなかった」と総括した。
今後に関しては「周りが期待している井上(尚弥)と本当にやりたい。決着をつけたい」とモンスターに猛アピール。「小國は、井上のスパーリングパートナーとしてあんなものなのか? それなら井上も大したことない。今回の試合は、ライトトレーニングしかしていない、井上と決まればハードトレーニングを積んで挑む。小國と再戦しても仕方がない。次は誰と試合をしても良いが、井上と試合をしたい」と述べて、会見を終えた。
イベント終了後、会見に臨んだ伊藤雅雪代表は、「至らなかった部分はあるが、日本でこのような大きなイベントを終えることができた。外国人選手が多く出場したので、最初は集客に苦戦したが、目指していた数字(集客)には近づけたかなと思う」と大会の成功に安堵の表情を浮かべた。
負傷引き分けとなったカシメロvs小國戦については、「メインイベントは、偶然のバッティングでの決着で仕方がないが、1ラウンドから白熱していた。カシメロに関しては、内容が良ければ次にでも井上戦と思っていたが、アピール不足。今、井上とやらせろというのはお門違い。今回はスパーリングが少なく、スタミナ不足。米国に行かせてしっかりとトレーナーをつけて、トレーニングさせたい。個人的には(小國との)再戦はいいかなと。ただ、フィリピンでの再戦なら悪くないかも。年末にフィリピン、1月末か2月初めに韓国でイベントをするので、そこで出場させたい。来年の夏か9月をめどに井上戦を目指したい」と語った。