めざせ! パリ五輪2024
パリ五輪2024のアジア大陸予選を兼ねた、杭州アジア競技大会ボクシング日本代表選手男女10名が20日、都内で行われた会見で、意気込みを語った。
日本代表は明日、開催地の中国・杭州に向けて日本を発ち、24日から10月5日までの大会期間中にパリ五輪出場を目指す。組み合わせ抽選会は、現地で23日か24日に行われる。
男子選手のパリ五輪出場の条件は、アジア大会決勝進出。上位2名がパリ五輪の切符を掴む。
■男子51.0kg級 坪井 智也(自衛隊)
「一戦一戦、試合を楽しみたい」と話した坪井は、勝ち上がってくる相手を想定した対策に力を入れてきた。特にカザフスタンとウズベキスタンの代表選手に警戒心を強めた。「プロとは違った技術力の高さを見せたい」と抱負を語った。
■男子57.0kg級 原田 周大(専修大)
「3ヶ月間、準備してきた。オリンピック出場権とメダルを取って帰ってくる」と意気込みを語った原田は、イタリア合宿で、ブラジルの選手などと実践練習を積んできたことに自信を示した。この階級には、カザフスタンとウズベキスタン代表 の54kgと57kg級の世界チャンピオンが出てくるため激戦区だが、原田が自信を示した「ハイテックな攻防と速い動き」に期待したい。
■男子63.5kg級 秋山 佑汰(自衛隊)
「できることはやった。実力を出して帰ってくる」と抱負を語った秋山。ウズベキスタン代表の世界王者を警戒する一方、「アマチュアボクシングも面白いので、興味持ってもらいたい」と熱い想いを伝えた。
■男子71.0kg級 岡澤 セオン(INSPA)
東京五輪にも出場した岡澤は「優勝しか考えてない」と、今大会でパリ五輪出場を決める覚悟を示した。銅メダリストとも手合わせしたというイタリア合宿の成果に期待したい。各階級の日本代表選手たちが警戒する、世界的に見てもレベルが高いウズベキスタンの選手たちに関しては、「フィジカルが強い」と、練習を共にした感想を述べた。
マニー・パッキャオ(比)がオリンピック出場の意向を示していることにも言及。「アマチュアなら僕のが強い。メチャメチャやりたい。おいしい!」と、力強いコメントを残した。
■男子80.0kg級 荒本 一成(SEBE)
日本男子の中では、最重量級の代表の荒本は、「しっかりした練習をして、いいカンがとれたので、パリ出場権とって帰ってきます」と意気込みを語ると「打たれ負けない体作り」の成果にも自信を示し、強豪カザフスタンや中国の選手らを相手に「分かりやすく勝てるように頑張ります」と気合を入れた。
女子選手のパリ五輪出場の条件は、アジア大会ベスト4。まずは準決勝進出を期待したい。
■女子50.0kg級 並木 月海(自衛隊)
東京五輪では、銅メダルを獲得した並木だが、チャレンジャー精神は忘れていない。「パリ出場権獲得のため、勝ちにこだわる。スパーリングで実践感覚を養ってきた」と、これまでの練習を振り返り「世界選手権で優勝したインド代表選手やベトナム代表選手など、一度やったことある選手が勝ち上がってくる」と警戒心を強めたが、「スピードが持ち味」と、自身のボクシングでパリ五輪の切符を掴む覚悟を見せた。
■女子54.0kg級 木下 鈴花(日体大)
パリ五輪出場権を得るため「ベスト4目指す」と気持ちを伝えた木下は、「実践メインで、たくさんの方とスパーリングをした。細かい頃の調整ができた」と練習を振り返った。持ち味のカウンターを武器に、長身の台湾代表選手らとの勝負に挑む。
■女子57.0kg級 吉澤 楓希(日体大)
「パワーが持ち味」という吉澤は「ベスト4で決まる。そこまでいけるように実践メインの準備をしてきた」ことを明かした。ライバルは、台湾、フィリピン、カザフスタン代表。
■女子60.0kg級 田口 綾華(自衛隊)
「自分は器用な方じゃないが、2、3回目で当たる」と話した田口は「強い気持ちで、パリ出場権獲得できるようがんばる」と抱負を述べた。相手をイメージした練習の成果が出せるよう、最大のライバルとするとカザフスタン代表にも「ファイター負けしない」と静かに熱い気持ちを込めた。
■女子66.0kg級 鬼頭 茉衣(カネヨン)
この日は、所用のため会見を欠席した鬼頭だが、あと一歩で東京五輪出場を逃した悔しさを、ぶつけてほしい。