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[試合後談話]2023.8.5

日本ミドル級タイトル戦と次期挑戦者

国本陸の右ストレートが光った!

 日本ミドル級タイトルマッチと同次期挑戦者決定戦が5日、大阪・住吉区民センターで開催された「(株)AK建築設計 Presents You will be the Champion 17 feat. 3150 FIGHT」で行われた。

 メインイベントは、日本タイトル戦。2度目の対決となった日本チャンピオンの国本陸(26=六島)と酒井幹生(29=角海老宝石)。セミファイナルでは、挑戦者決定戦が行われたが、こちらは3度目の対決となった友松藍(28=ワタナベ)と中田勝浩(32=井岡弘樹)。力強いどつきあいが待っていた。

判定勝利で防衛成功

 試合後のリング上、マイクを向けられた国本は「KOできなくてすみませんでした。思った以上に、プレスとフェイントをかけてきた」と、初回に酒井が左右のボディを叩きながら、テンポよく前に出て仕掛けたことに面くらったことを明かした。

日本チャンピオン国本陸(六島)

 控え室に戻った国本は、大粒の汗を拭いながら「ボディのバリエーションを増やさないと」と、単調な攻めになったことを悔やんだ。初回にリードされた後、ジャブから作り直すことはできたが、課題も残った。「パワーパンチ、パワーパンチとならず、ジャブを突いていきたい。力んでしまった。途中でアッパーで倒したかったけど、うまくいかなかった」と、練習ではできていた攻める時のパンチの強弱を、試合では出せなかったことを悔やんだ。また、「何気なく打ったパンチの方が効く」と、試合中に気づいたこともあったようだ。今後は「OPBFとWBO-APを狙っていきたい」と抱負を語った。

試合後に健闘を称え合った両者

 控え室での囲み取材中、拳を交えた酒井が挨拶に来た。開口一番「普通に強いと思った」とチャンピオンを称えると「最初は吹っ飛ばしてやろうと思って行ったけど、初回は、様子を見てるのかと思った」と、国本が面食らった初回を振り返った。「ジャブ対策はしてきたが、パワーに歴然の差があった」と完敗を認め、「負けずに(このまま)行ってほしいです。その後で(日本タイトルを)取りに行きます」と笑顔で健闘を称え合った。

次期挑戦者決定戦は判定1-0のドロー
 挑戦者決定戦は、判定の末、(1-0)でドローとなった。ジャッジ1者の支持は得られた友松だが、「倒さないと勝てないと思っていった」と積極的に仕掛けたと振り返った。それでも、試合後には小林尚睦トレーナーの説教が待っていた。試合の組み立て方に課題を残した。