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[記者会見]2023.7.22

フルトン陣営が神経戦! 井上尚弥は冷静。

ついに対面!

 WBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチで対戦するチャンピオンのスティーブン・フルトン(29=米国)と挑戦者の井上尚弥(30=大橋)が22日、横浜市内のホテルで行われた調印式で初顔合わせした。

 フルトンを指導するワヒィード・ラヒムトレーナーが、井上のテーピングの巻き方に問題があるのではないかと指摘。神経戦を仕掛けてきたフルトン陣営に対し、井上は「すごくナイーブだと思う。これまで24戦やってすべて正々堂々と戦ってきたので、ご心配なく」と冷静に話した。

 フルトンと井上によるスーパーファイトは、7月25日(火)に東京・有明アリーナで行われ、Leminoが無料ライブ配信する。

ワヒィード・ラヒムトレーナー
 滞りなく進んでいた記者会見だったが、ラヒム氏が司会者を止めて、事前に用意してきたメモを読み始めた。「WBO・WBC・JBC(日本ボクシングコミッション)に聞きたい。この試合で最も大事なものは何か。この試合が選手のレベル、質を下げるものでないように公平にしてほしい」。井上のテーピングの巻き方に問題があるのではないかと物言いした。動画でバンデージを巻いている動画があり、英語の記事で論争が起こっていることに関して問題提起した。

 会見後に囲み取材に応じた大橋秀行会長は「何を言っているのかわからない。これまで19戦、世界戦をやってきて一度も問題なかった」と話すと、「それだけ相手が警戒しているということ」と意に介さなかった。
「モチベーションが高い」
 世紀の一戦を迎えた井上は「高いモチベーションで、ここまでやってきた。スーパーバンタム級に上げて、初戦でフルトンと戦えることが一番のモチベーション。3日後の試合では、自分自身に期待しながら、どんな試合ができるんだろうとワクワクしながら、試合を迎えたい」と現在の心境を伝えた。
挑戦者としてリングに上がるのは5年2ヶ月ぶり
 モンスターが挑戦者としてリングに上がるのは、5年2ヶ月ぶりだ。大橋会長は「久しぶりに青コーナーから出てくる井上だが、赤コーナーから出てくる時より数段強い。スーパーバンタム級第1戦が楽しみ」と決戦を心待ちにしていた。

 この日、挑戦者カラーの青色のジャージに身を包んだモンスターは、充実感に満ち溢れた表情を見せていた。
「賢くスマートに戦う」
 トレードマークの長い髭を少し短くしたフルトンは「井上は、数々の偉業を成し遂げてきた素晴らしいボクサー」とリスペクトした。その上で、「我々は防衛するために日本にやってきた。彼の意思の通りにはならない。当日は最高のパフォーマンスを見せる」と勝利に自信を示した。

 どのように戦うかについて聞かれると「賢く戦うこと。スマートな試合。そして何よりも楽しむこと。勝利以外は受け付けない」と静かに答えた。
WBOスーパーベルトを贈呈された
 井上は「どんな局面においても、勝つことを徹底する。スーパーバンタム級で一番強いフルトンに勝って、この階級でやれることを証明する」と、これまで以上に強い姿を見せると約束した。

 写真撮影後には、WBOフランシスコ・バルカルセル会長からバンタム級4団体王座統一を記念してWBOスーパーベルトが贈呈された。