[試合後談話]2023.6.24
森武蔵と渡邉卓也! 決着。
ダイレクトリマッチ
OPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦が24日、東京・大田区総合体育館で行われた。赤コーナーからリングインしたのは、森武蔵(23=志成)。青コーナーには渡邉卓也(34=DANGAN AOKI)が陣取った。前回は引き分けた両者が、3ヶ月ぶりのダイレクトリマッチで決着をつけた。
森の左ストレートでダウン!
ノーモーションで繰り出す森の左ストレートに対して、渡邉は接近戦で右アッパーと左ボディを丁寧に打って応戦。渡邉は前半戦の劣勢を7ラウンドに跳ね返した。それでも、4ラウンドと8ラウンド終了時の公開採点は、ジャッジ3者揃って森の2ポイントリードとした。序盤に有効打を受けて右目上をカットした渡邉は、9ラウンドにドクターチェックを受けたが、試合は続行。9ラウンドは、距離を取った森が踏み込んで左ストレートを顔面に見舞ってリズムを取り返した。
24ラウンドで決着
森は10ラウンド以降、ガードを下げて、足を使って離れてカウンターを狙った。ラストラウンドの開始早々、テンポアップした両者だが、左ストレートで森がダウンを奪った。立ち上がった渡邉は、ロープを背負っても諦めず、左フックを返したが、試合終了のゴングが鳴った。前回を含め計24ラウンド戦って、森が死闘を制した。採点結果は、ジャッジ3者ともに117-110だった。
勝者! 森武蔵(志成)
計24ラウンド戦って、チャンピオンベルトを巻いた森武蔵は「最終ラウンドは、このまま足を使って勝っても、チャンピオンらしい勝ち方ではないと思い、倒しにいった」と、左ストレートでダウンを奪ったシーンを振り返り、「前回を踏まえて、接近戦で(パンチを)もらわずパンチを返す、頭の位置などを意識して、ラスベガスで80ラウンドのスパーリングで、練習してきた成果が本能的に出た。チャンピオンになれたことも良かったが、取り組んできた事を出して勝てたのが良かった」とトレーニングの成果に安堵した。それでも、「6、7、8ラウンドは精神的にボーっとしてしまった。何故そうなったのかを考えたい」と自ら課題を口にした。
森武蔵(志成)
今後に関して「前回の引き分けから、この試合のことしか考えて来ず、まだ未定だが、OPBFとの統一や日本タイトルを獲って、国内最強を証明して世界に行く。焦りなどはない。年明けからずっと減量と殴り合いが続いたので、自分の身体を休めたい」と一息ついた。
渡邉卓也(DANGAN AOKI)
試合後の会見場、渡邉卓也は「終わったな」と一言呟くと「森選手が対策をしてきたことを感じた。前回の試合から相手が修正してくるのを予想して練習をしてきたが、それを森選手が踏まえた上で試合に挑み、それが試合の結果に出た」と新チャンピオンの森武蔵を称えた。
自身の進退に話が及ぶと「この場をお借りして、この試合を一区切りとしたい。負けたら終わりのつもりで試合に挑み、現役としてこの先のことは、考えていない。正式な答えは改めて発表します」と言葉を詰まらせた。