日本S.フライ級王座に就くのは?
日本スーパーフライ級王者決定戦の前日計量が12日、都内のJBC(日本ボクシングコミッション)事務局で行われ、同ランキング1位の川浦龍生(29=三迫) と同2位の高山涼深(26=ワタナベ)が秤に上がった。
52.0kgで計量をクリアした後、取材に応じた川浦は「減量はスッキリ落ちた。やっと計量終わって、試合ができるんだなって思えた。試合があるか不安だった」と安堵表情を浮かべた。
昨年12月に日本王座決定戦を迎える予定だったが、対戦相手の高山の怪我で、延期。今年2月には、対戦相手が橋詰将義(角海老宝石)に変更となって、同じ日本王座決定戦で拳を交える予定でいたが、これも橋詰の怪我で振り出しに戻り、結局、高山と明日ベルトを競うこととなった。
「28歳になって、キャリア後半に入ったので、練習相手がいる中で、悔いなくやり切りたかった」と、昨年8月から三迫ジムで練習を始め、移籍を決めた。今回の試合に向けて、スパーリング相手には、WBO-AP王者の中川健太(三迫)や大学生など、サウスポーの他に世界2団体統一チャンピオンの寺地拳四朗(BMB)の名前も挙げた。
明日の大一番に向けて「パワーがあって、前にガンガンくる」と分析する高山を相手に「自分のタイミングでパンチを当てていきたい。長いラウンドに行っても対応できる準備はできている」とKO決着を期待しつつも、10ラウンド戦う準備もしてきた。「チャンスを頂いて、アマでも決勝に行ってないので、勝ちたいし、勝たなきゃいけない」と自問自答して会見を終えた。
計量を終えた高山は「今までにないくらい調子はいいです」と一息入れた。紆余曲折あって、ようやく明日の日本王座決定戦を迎えることに「怪我などあったけど、やっとここまで来れた」と切り出すと、怪我の完治に2ヶ月掛かったことを明かし、「休養になったが、(怪我をしたのが)足だったので、下半身を戻すので時間かかった」とこの半年を振り返った。
明日の試合に向けた最終調整に関して「練習では150%くらい。前より強くなったところを見せられる。200くらいのパフォーマンスを出せるように、余計なものは食べないでリカバリーする」と述べると「母特製の牛丼晩御飯」を今夜の勝負飯とし、それまでに「お粥と鰻」で徐々に体重を戻していく。
川浦との対決に関して「顔見知りで、やりづらいが、やるべき存在。遂にこれで出来るのかー」と運命の対戦を心待ちとし、「試合の日の直感を信じる」と天命を待つ覚悟を口にした。