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[試合後会見]2023.4.26

宇津木秀vs仲里周磨! 衝撃KOにホールが揺れた!

ライト級王座戦。すごい決着!
 日本ライト級タイトルマッチが26日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル99」のメインイベントで行われ、王者の宇津木秀(28=ワタナベ)と同級1位の仲里周磨(26=オキナワ)が熱戦を繰り広げた。

 日本4大タイトルマッチのオーラスを飾った一戦。宇津木が3度目の防衛を果たしたのか? それとも仲里が沖縄にベルトを持ち帰ったのか?

 衝撃KO決着に、後楽園ホールが揺れた!
仲里周磨(オキナワ)が新王者!
 仲里が、渾身の右でベルト奪取に成功した。初回、仲里は右クロスでガクッと腰を沈めさせると、パンチをまとめて攻勢。ピンチに陥った宇津木はクリンチで逃れた。2回、接近戦に突入。宇津木が左ボディを決めれば、仲里も押し負けず。3回、宇津木はワンツーで右目上を切り、裂き立て直しを図るが、ここで仲里の右カウンターがジャストミート! 痛烈に倒した。なんとか立ち上がった宇津木だったが、レフェリーは10カウントを数え上げた。勝利が決まった仲里は、キャンバスを叩いて喜びを爆発させた。
「作戦が上手くハマった」
 劇的なKO勝ちで新チャンピオンに輝いた仲里は「倒した右は、練習していたパンチ。中間距離は向こうの方が得意なので、接近戦が鍵だった。作戦が上手くハマった。本当にうれしい。(ベルトは)歴史の重みを感じますね」と膝に置いたベルト見て、しみじみと語った。
沖縄のジム所属男子選手21年ぶりの快挙
 父・繁会長が現役時代に成し遂げることができなかった日本チャンピオンの座に就いた。「自分を見失うことなく、堂々と戦ったことが結果につながった。素直にうれしい」と息子の会心のパフォーマンスを褒めたたえた。

「堂々と戦ったことが結果につながった」仲里繁会長

 奇しくも20年前の4月26日は、繁会長がWBC世界スーパーバンタム級王座に挑戦した日だ。「あの日、俺は勝てなかったが、周磨は勝ってくれた」。
沖縄での防衛戦を予定
 沖縄のジム所属の男子選手としては、繁会長以来21年ぶりのチャンピオン誕生となった。今後は、沖縄での防衛戦も視野に入れていくようで、周磨も「地元でタイトルマッチをしたい」と凱旋防衛戦に前向きだった。

 「この階級は層が厚い。防衛していき、世界に通用するチャンピオンになりたい」。沖縄から誕生したライト級のスター候補、その今後に注目していきたい。
「気持ちが先行してしまった」
 一方、王座を陥落した宇津木は「最後にもらったパンチは見えなかった。気持ちが先行してしまい、練習通りにいかなかった。初回に効かされたことで、かなり焦ってしまった。カットさせたことで、(ここで)パンチをまとめたらレフェリーストップになるのではないかと欲が出た。まだ頭が整理できていないが、やっぱり負けるのは悔しいですね」と気丈に話した。

 13戦目で初黒星を喫した宇津木だが「ここで終わりたくない。また這い上がる」と再起を誓った。