4.26(水)後楽園ホールで4大日本タイトル戦
日本タイトル戦4試合のうち、3試合が王座決定戦のため、唯一チャンピオンとしてリングに上がるライト級の宇津木秀(28=ワタナベ)は「ベルトを取って変わった。もっと上に行けると思う。メインなので、僕の幅広い戦いを見てほしい。世界に繋げる通過点。僕がディフェンスを高めて、上回れるか。3度目なので、新しいポイントを期待して見てください」と王座防衛に自信を示した。
挑戦者の仲里周磨(オキナワ)は「総合力があって強い」と、宇津木チャンピオンの実力を認めたが「戦う距離は近いので、激しい試合になる」と気持ちを込めた。
スーパーライト級王座決定戦に出場するアオキ・クリスチャーノ(角海老宝石)は「少し変えながらも、頻度と質を上げて、質にこだわった」と練習の取り組み方に言及。決戦に向けて「楽しむこと。見てる観客も楽しめる。必ず勝てる。必ず勝ち取る」と力強く勝利宣言した。対戦する藤田炎村(三迫)の印象を問われると「気持ちの強い選手。面白い試合になる」とリスペクトを忘れず、フェイスオフの後には、お互いの健闘を誓い合った。
一方、藤田炎村(三迫)は、クリスチャーノについて「リスペクトしてる。夢から目を離さない、ブレない選手」と印象を述べ、「僕は、試合を楽しめないかもしれない。ボクシングは危険なスポーツ。しっかり集中して、100%のパフォーマンスを見せたい。日本の攻撃力最強決定戦。楽しみにしていてください。日本は藤田に任せて大丈夫、そう思ってもらえるようになりたい」と静かな闘志を燃やした。
ランキング1位の重田裕紀(32=ワタナベ)と2位の坂井祥紀(32=横浜光) による3度目の対決で注目を集めている、ウェルター級王座決定戦。1勝1分とする坂井は「前回よりも今回の方が勝ちたいという気持ちが強い。怖さのあるサウスポーのパンチャーで、前回は倒されてるので気をつけたい。リングに上がって、どう感じるか。目立ちたいけど、あまりそこを意識すると空回りするので、普通に戦う」と普段通り気負いはなかった。
一方、ランキングは上位につけているものの、坂井から勝ち星を挙げていない重田は、坂井を「タフな選手」と評価しつつも、前回引き分けたことに「勝ち切ることができなかったので、チャンスが来て嬉しく思う。いい練習ができた。いいコンディションを作って試合を迎えたい。一瞬のスピードとパンチ力見てほしい」と念願のリベンジに闘志を燃やした。
ミニマム級も面白いガードとなった。ランキング1位の高田勇仁(ライオンズ)だが、対戦相手で2位の長谷部守里(三迫)には、4回戦時代に対戦して黒星を喫している。そのため「上手い選手、体幹が強い。カウンターがすごい選手」と、長谷部のことを高く評価した。それでも、初戴冠に向けて貪欲な姿勢は崩さず、「決まっていたタイトルマッチがなくなって、かなりショックだったが、すぐに決まって嬉しい。倒しに行くボクシング。激しく撃ち合うところを見てほしい。ベルトを取って世界に行きたい」と自身を鼓舞した。
長谷部も「毎試合成長してる。自信を持ったボクシングをする選手」と高田をリスペクト。その上で「全てを出して、必ず勝つ。ミニマム級のベルトは三迫ジムにあったので、自分のベルトとして持ち帰る。一番印象強い試合にします」と述べ、アマチュア出身のエリートが多い中、「ジムで叩き上げが何者かになれる試合」と意気込みを語った。