国本陸とナァツが激闘!
日本ミドル級チャンピオンの国本陸(25=六島)が18日、大阪・住吉区民センターで、挑戦者に同級ランキング1位のワチュク・ナァツ(25=マーベラス)を迎えて、初防衛戦に臨んだ。
我慢比べとなった、ミドル級の日本タイトル戦。互いに重いパンチを相手に打ち込みながらも、どちらも倒れず。国本は左右のフックを被せるように打ち下ろしたが、ナァツは倒れず。一方、ナァツの激しい左右の連打を、国本はガードでしのぐと、押し返してボディを叩いた。
試合後、「6ラウンドからは、倒すのを諦めて戦った」と作戦を変更して、初防衛に成功した国本は、「知らない選手と韓国でもスパーリングをしてきたことが自信につながった」と、心が折れそうになった一進一退の攻防を振り返った。
中盤からは「ブロックして、ジャブをついていきました。相手はタフでしたが、僕もタフでした」と笑顔を見せた国本は、「指示をしっかり聞くことができた」と、試合中にカッとはならず、冷静に試合ができたことに成長を感じた。
挑戦者のナァツに関しては、「パンチが重くて、速くて、体の柔らかさを感じてた。強かった。ランカーが少ない中でも一番強い」と印象を口にした。距離を潰して、左右の連打を繰り返してきたナァツの攻めにも、しっかりガードで対応した。それでも、「自分の距離じゃなくても戦えるように、ボディが打てるように」と、来年のチャンピオンカーニバルに向けて、課題を挙げた。
武市晃輔トレーナーは「4ラウンドで作戦を変えた。国本の足が動かないので、バックステップで距離を作るのではなく、相手が毎回最初に連打してくるのをガードした後に、押して強引に距離を作って、ボディを削る作戦に変えました」と、作戦変更にも対応した国本に及第点を与えた。
試合後にナァツは「2ラウンドに手応えがあったが、国本選手は返しのパンチと押し返すパワーがあった」と詰めきれなかったことを悔やんだ。
5ラウンドの後の途中判定は、2-1と一者がナァツを支持していたが「アウェイだから負けてると思ってた。ボクシングは難しい。相手の方が強かった。総合的にスタミナやパワーが負けていた」と試合を振り返った。