[試合後談話]2022.12.13
2023年は井上拓真と清水聡に期待!
井上拓真(大橋)
バンタム級に主戦場を戻して世界王座を目指す井上拓真(大橋)が13日、有明アリーナで55.5kg契約10回戦に臨んだ。対戦相手のジェイク・ボルネア(比)は、前日計量を600gオーバー。体重増量制限つきで行われた当日計量をクリアしたため、試合は成立した。
兄へ「いいバトンをつなげた!」
試合の途中で、スイッチしてサウスポーに構えたボルネアにも隙は見せず、丁寧なボクシングでレフェリーストップを呼び込んだ拓真は、「今日はTKOという結果で終えたが、反省点もあった。相手に確実にダメージを与えることはできていたが、兄のように1発で倒せるダメージを与えきれていなかった」と反省の弁から始まった会見だが、「今回はボディで倒すイメージでやっていて、前の試合よりは打ててダメージも与えていて、相手はタフだったが最終的にはTKOできるかなと思っていた」と試合を振り返った。その上で、「先程リング上でベルトを一本ずつ集めたいと話したのは、世界王者になる目標より、さらに高い目標を持ってもっと成長していくだろうと思って言いました。どの団体でも来年中、できれば早いうちに挑戦できれば」と気持ちを込めた。
ジェイク・ボルネア(比)
試合後の会見でボルネアは「メディアと応援してくれた方々ありがとうございました。井上拓真選手はスピードとテクニックがあり、自分のパンチが当たらなかった」と完敗を認めた。
清水聡!ブランクを感じさせず!
OPBFフェザー級チャンピオンの清水聡(36=大橋)も約1年半ぶりに試合に臨んだ。この日の試合は、58.0kg契約8回戦。しかし、前日計量で対戦相手のランディ・クリス・レオン(31=比)が400gオーバーしたため、レオンにも増量制限が課せられ、当日計量を60.5kg以下でクリア出来たため、試合が成立した。
清水聡(大橋)健在!
左ストレートからの連打で追い込んだ清水に対して、レオンはゴングに救われたが、2ラウンド終了後のインターバル中にセコンドが、試合続行を断念。清水がブランクを感じさせずに健在ぶりをアピールした。
1年半ぶりの試合後、清水は「試合間隔が空きすぎて戸惑いもあり、空けすぎるのは良くないと思った。力みがありいい距離で当てきれなかった。もっと早く終わらせる相手だった」と率直な感想を述べた。それでも、「厳しい練習は普段からしっかりやっていた。世界タイトルが決まって流れたり、タイミングが合わないこともあったが腐らずやろうと思っていた」とこれまでを振り返った。
フェザー級で世界を目指す!
「村田(諒太=帝拳)も2年以上空いていて大変だったろうな」とロンドン五輪でともにメダリストとなった拳友の活躍を引き合いに、「世界タイトルはチャンピオンが変わりまくっていてなんとも言えない」としながらも、「フェザー級で世界を目指す。スピード、パワー問題なく、距離と動きを調整していく。練習して自分の動き、感覚を戻していく」と来年の抱負を語った。
ランディ・クリス・レオン(31=比)
2ラウンドで試合が終わったランディは「清水のパンチは受け止めていたが、減量とコンディションの影響で脚に力に入らなくて大変だった」とコンディション作りに難があったと悔しがった。