[ニュース]2011.10.5
日本ライト級王座決定戦は?
左:稲垣 右:加藤
前王者・荒川仁人(八王子中屋)が返上した日本ライト級王座を巡り、同級1位・加藤善孝(角海老宝石)と同級2位・稲垣孝(フラッシュ赤羽)が4日、後楽園ホールで激突した。
試合は、強烈なプレスから、接近しては左右フックを繰り返すファイター稲垣に対し、加藤は引きずられながらもガードを固め、バックステップで距離をつくっては稲垣の打ち終わりを狙い、右を合わせ対抗。中盤以降は左フック、右クロスで稲垣の膝を折るが、稲垣の前進は衰えず、乱打戦の展開が続いた。
試合は、強烈なプレスから、接近しては左右フックを繰り返すファイター稲垣に対し、加藤は引きずられながらもガードを固め、バックステップで距離をつくっては稲垣の打ち終わりを狙い、右を合わせ対抗。中盤以降は左フック、右クロスで稲垣の膝を折るが、稲垣の前進は衰えず、乱打戦の展開が続いた。
加藤、タイトル獲得!
フルラウンドまで進んだ試合は、有効打で上回った加藤が判定3-0(96-95,97-94,98-93)で稲垣を降し、デビューから7年にして悲願のタイトルを獲得した。
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試合後、控え室に戻った加藤は試合を振り返り「しょっぱい試合でした。相手に合わせてしまい、待ちのボクシングをしてしまった。練習の成果は3割も出せていない」と反省するも「今回がラストチャンスだと思っていた。とにかく結果が出せてよかった」と笑顔を見せた。
控え室の会見
また、初防衛戦の相手に有力視されている、元日本同級王者で現同級3位・近藤明広(日東)に対しては「(09年12月に王者・近藤に挑戦し判定2-1負け)近藤君には借りを返したい。立場が逆になったが、挑戦者の気持ちで臨みます」と語り、早くもライバル対決に意欲を見せた。
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所属する角海老宝石ジムに、久しぶりのベルトをもたらした"デーブ"加藤。昨年は左目下に眼窩底骨折を負い、肋骨を移植する大手術も経験した。傷は完治したが、手術後は思うように視力が回復せず、一時は引退も考えていたと言う。それを乗り越えての王座戴冠は喜びも一入のはずだが、本人は「まだ本当の日本一じゃないので、満足はしていない」とのこと。どうやら歓喜の瞬間は、来るべき決戦まで取っておくようだ。