ボクシングモバイルニュース
[試合後談話]2022.11.27

大阪・堺でWBO-AP女子王者誕生!

熱い戦いの行方は?
 ディアマンテジム主催の「フレッシュボクシングvol.4&LA FIESTA DEL DIAMANTE VOL.4」が27日、大阪・堺のソフィア堺(堺市教育文化センター)で開催された。メインイベントのWBOアジアパシフィック女子ミニマム級王座決定戦では、日本女子同級3位の吉川梨優那(21=ディアマンテ)とWBCアトム級3位のノルジ・グロ(32=比)の両者が空位の王座を争った。

 タイトル初挑戦の吉川が、ジム初のチャンピオンに輝いたのか? 現在5連勝中のグロが、敵地で王座を獲得したのか?
吉川梨優那(ディアマンテ)が戴冠!

 初回から吉川が、スピード感のあるジャブを走らせ、上下へのコンビネーションで打ち分け、出入りを意識したボクシングでペースを握る。サウスポーのグロのパンチをガードで回避すると、テンポの良い攻撃を展開。最後まで試合の主導権を渡さず、完勝で見事ベルトを掴み取った。

「絶対獲る気持ちでいた」

 6戦目でタイトル初挑戦、見事王座に輝いた吉川はベルトを眺めながら「最高です。(ベルトは)重たいですね」と満面の笑みでベルトを見つめた。「落ち着いて相手のペースに巻き込まれないように、ディフェンス、特にガードを意識していた。フットワークもフェイントを入れながら戦ってみた」と試合を振り返った。

  試合が決まってから、野上真司オーナーから「地元でこうしてタイトルマッチができることは、選手冥利に尽きること。感謝して試合を楽しみなさい」と言葉をもらい「絶対獲る!という気持ちで、きつい練習もなんとか乗り越えられた」と安堵の表情で話した。

「最高のプレゼントができる!」

 嬉しい気持ちをいま1番伝えたいのは「お母さん」と即答した吉川は「いつも食事の面や、いろんなサポートをしてくれて感謝している」と口にし「来月の今日(12月27日)は母の誕生日なので、ベルトというプレゼントができるのが嬉しい」と喜んだ。

 ゆくゆくは世界のベルトを獲りたい

 「今回初めて獲ったベルトを、まずは獲られないように、次戦に向けてしっかり頑張っていきたい。そして、ゆくゆくは(野上)奈々会長が持っていたWBOの世界のベルトを私の手で取り戻したい」と決意を新たにした。

野上奈々会長(ディアマンテ)

 野上会長は「相手は経験も豊富で、かなりの難しい試合になるのではと思い、正直大丈夫かな?」と感じたそうだが「日々、成長している姿が手にとって見えて、2〜3週間前からは、かなりの手応えを感じていた」と振り返った。

 今日の出来は100点です!(野上会長)

 「初めてのタイトルマッチで緊張するはずなのに、セコンドの指示を聞いて考え、実行に移して勝つなんて、ちょっと持っているモノが違うと思った。今日の出来は100点です」と愛弟子に満点を出した。

 「吉川は小さい時から知っていて、私やオーナーにこうして付いてきてくれて、ジム初のチャンピオンになってくれ、今日は素直に嬉しい気持ちしかない」と笑顔で語った。

「吉川はとてもクレバー」
 アウェーで王座奪取はならなかったグロは「ボディを叩いていく作戦だったが、吉川のスピードについていけなかった。彼女はとてもクレバーな選手だ」とサバサバした表情で振り返った。