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[試合後談話]2022.11.1

激突! 寺地拳四朗vs京口紘人

It’s prime time!

 WBC・WBAスーパー世界ライトフライ級王座統一戦が1日、さいたまスーパーアリーナで開催された。赤コーナーからリングに上がったのは、WBC王者の寺地拳四朗(30=BMB)。青コーナーは、WBA世界スーパーチャンピオンの京口紘人(28=ワタナベ)陣営が占めた。

拳四朗の右ストレート炸裂!
 試合は5回に動いた。拳四朗が振り抜いた右ストレートで京口がダウン。再開後、怒涛の連打を繰り出すが、京口はガードでピンチをしのぐと、左フックで効かせて形勢逆転。今度は、京口が一気に攻めた。目まぐるしく変わる展開に、会場は熱狂。勝負がついたのは7回。ジャブから組み立てた拳四朗が、アッパーを織り交ぜたコンビネーションで、ダメージを与えると、右ストレートをジャストミート! 大きくグラついた京口を見て、レフェリーが試合を止めた。
7R 2分 36秒 TKO

 試合後の取材で寺地は「ジャブに自信を持って、練習通りに出せてよかった。プラン通りのテンポで試合ができた」とリラックスした表情で語った。2本目のベルトを獲った感想については「実感はなく、まだフワフワしている、時間が経つと実感すると思う」と話した。

「僕も一度負けて自信を取り戻した」

 激闘を演じた京口に対し「僕も1度負けて、そこから自信を取り戻した。京口選手は本当に強くて、今後もまだまだ伸びる。また這い上がって来てほしい」と語り、また寺地永会長も「京口選手は、タフで気持ちが強く『チャンピオン』だと思った。拳四朗がスタミナ切れする場面があったが、京口選手の強さがあったからこそ」と京口の強さを讃えた。

寺地拳四朗が王座統一。
 タッグを組む加藤健太トレーナーは、拳四朗について「1度目の矢吹戦での敗戦から、色んな事を乗り越えて、メンタル面が変わり、自信を持って前にいける強みを手に入れた」と話した。今後の4団体統一戦と、セミで出場したゴンサレスについて質問された寺地は「やりづらそうな相手だが、怖さは感じない。どう捕まえるか次第。勝つ自信はもちろんある」と次戦への意欲を見せた。最後にファン対し「今日はありがとうございました。4団体を獲れる自信はあるので、今後に期待してこれからも応援して欲しい」と、今後の試合展開へ期待が高まるメッセージを送った。
2団体統一王者 寺地拳四朗(BMB)

 試合後にプレスルームで行われた会見で京口は「ありがとうございました。結果が出せなかったので、悔しい気持ちでいっぱいです」と一礼した。

 「ダウンの後の反撃は良かったと、そうした声は聞いたけど、記憶が飛び飛び。記憶が曖昧。悔しいけど、やり切った。ダウン前後の記憶があまりない。練習でしたことしか、試合で出せないが、持てる力は全部出せた。負けが悔しいということよりも、サポートがある中で、結果が出せなかったことが悔しい」と、チームやサポートスタッフに勝利の報告ができなかったことを悔やしがった。

サバサバとした表情の京口紘人

 京口が「一級品のジャブ」と評した、拳四朗の代名詞については「思った以上に強いジャブ。強かったですね。どう崩そうかなと思いながら戦った。8度防衛したチャンピオンは、やっぱり強かった」と称えた。

「次、頑張りますとは言えない。少しゆっくりします。」


 サバサバした表情の中にも、悔しさが滲み出た会見だったが、「子供の頃からなんでもできる子じゃなくて、人の何倍も努力して、みんなに追いついてきた」と自身のこれまでを振り返り、「子供達に勇気を与えられるような選手になりたくて、やってきたので、少しでもそれが見せられたのであれば良かった」と締めくくった。