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[試合後談話]2022.10.22

大激戦! ウェルター級挑戦者決定戦

シーソーゲームを制したのは?
 日本ウェルター級挑戦者決定戦、同級1位の重田裕紀(31=ワタナベ)対同級2位の坂井祥紀(31=横浜光)が22日、後楽園ホールで開催された「A-SIGN BOXING&DANGAN253」で行われた。

 2020年8月に対戦して以来(坂井の判定勝ち)の再戦。来年のチャンピオンカーニバル出場を決めたのはーー。
坂井祥紀(横浜光)が挑戦権を獲得
 初回からサウスポー重田がキレのある左ストレートを打ち分け、先手を奪うことに成功。3回に左ストレートでダウンを奪うと、再開後、またもや左ストレートで倒した。ここまでは、圧倒的に重田のペース。厳しい展開となった坂井だが、4回からプレスをかけて左ボディを痛打。ガクッと動きが落ちた重田を攻め立て、ポイントを挽回した。その後も、坂井は攻撃の手を緩めず攻め切った。ジャッジ2者が引き分けとしたため、勝敗はつかず。挑戦者決定戦特別ルールにより、優勢点を勝ち取った坂井が、チャンピオンカーニバル出場権を獲得した。
キャリア初のダウンを挽回
 「負け同然の結果だったので、試合後のインタビューはないと思っていました」。激戦を終えた坂井は、安堵の表情を浮かべた。キャリア初のダウンを喫した坂井だが、4回以降は猛反撃し引き分けに持ち込んだ。

ダウンは効いた

 「再戦だったので、初回から自信を持って攻めすぎたところに、左をもらってしまった」と反省したが、「ここからは、接近戦で根性比べするしかないと開き直った。ポイントのことは考えずに、泥臭く戦った」と、4ラウンド以降の攻防を振り返った。
「次こそはベルトを獲る」
 来年のチャンピオンカーニバルで、日本王者の小原佳太(三迫)に挑む。昨年4月に小原に挑戦したが接戦の末、涙を呑んだ。「一度戦っているが、強いチャンピオンなのでワクワクする」とリベンジとベルト奪取を誓った。
日本王者・小原佳太(三迫)
 この日、「BOXING RAISE」のライブ配信で、ゲスト解説を務めた小原は「どちらも良いところが出ていて、いちボクシングファンとして見ても、良い試合だった。重田選手がサウスポーなので、オーソドックスの自分にとっては、それほど参考にならないが(坂井選手は)想定内の動きだった」。「重田選手の打ち方とパワーが良かったと思うが、坂井選手がボディブローを気にしていた。自分との試合は、玄人好みな試合になると思う」と感想を語った。
採点表