「苦戦も覚悟」と話した赤穂亮。
ダイナミックグローブのメインイベントで、55.8kg契約10回戦のリングに上がる赤穂亮(36=横浜光)が2日、都内のJBC(日本ボクシングコミッション)事務局で、対戦相手のエドリン・ダプドン(36=比)と揃って前日計量を終えた。
スーパーバンタム級を主戦場としている赤穂は、「昨日の時点で、(スーパーバンタム級リミットの)55.3kgまで落としました」と、先を見据えた体重管理もしっかり出来たことを報告。「前回は、最後の3日がよくなかった」ことを明かし、体調管理の重要性を改めて口にした。その上で、試合までのリカバリーにも慎重な姿勢を崩さず「試合のリングに上がる時に100%じゃないと意味がない」とピーキングにも言及した。
マイナー団体※1でスーパーフライ級世界王者になった経歴を持つ、明日の対戦相手に話が及ぶと「映像見たけど強い。フィリピン人は直球勝負なので、楽しみ。簡単に倒れない、タフだと思う。苦戦も覚悟している」とノンタイトル戦だが、高いモチベーションをキープしていることを明言。「削って、削って、10ラウンド使って、しっかり組み立てる」と、試合の内容にもこだわる姿勢をみせた。それでも、赤穂節は健在で「お客さんも期待してる通り、KOは狙っていく。世界を見据える上で、この相手は倒さないといけない」とハードルを高く設定した。
※IBO:International Boxing Organization
・1988年設立の国際ボクシング機構
・本部:米国フロリダ州
※JBC(日本ボクシングコミッション)非公認のマイナー団体
今年の赤穂は、4月に中川麦茶(33=一力)戦の後、井上尚弥(29=大橋)との大一番を迎えたノニト・ドネア(40=比/米)のスパーリングパートナーを務めたことで、緊張が続いている。そのため、体調管理には気をつけながら、家族とともにコロナ禍を過ごしてきた。「昨日も、家族で川の字で寝てました」という赤穂は「強い時期をちょっとでも伸ばせるように、家族のために戦っている」と自身を鼓舞した。「トレーナーと作り上げているボクシングの完成形に近づいている」。そう語る赤穂の成長に期待したい。