ボクシングモバイルニュース
[ショートインタビュー]2022.8.29

山中菫が初のアウェー戦で魅せる!

タイトル初挑戦の山中菫(真正)
 日本アトム級2位の山中菫(20=真正)は、9月1日(木)に後楽園ホールで、同級3位の狩野ほのか(27=世田谷オークラ)と、WBOアジアパシフィック同級王座を争う。

 元世界王者の山中竜也(真正)を兄に持つ菫は、デビューから5戦全勝(1KO)で、タイトル初挑戦に臨む。拳を交える狩野も、ここまで無敗だ。世界初となる兄妹世界王者誕生に向けて、1本目のベルトを狙う山中に話を聞いた。
「これまでで一番強い相手」
 「えっ!? もうタイトルマッチなんですか?」。6戦目でのタイトル戦に驚きを隠せなかったという山中。「ガツガツと前に出てきて、パンチ力もありそう。これまでの相手とは違う」と拳を交える狩野を警戒した。
18㎝差対決
 18㎝の身長差(山中が146㎝、狩野が164㎝)ある中で「あそこまで大きい選手と試合をするのは初めて。身長が低いのを活かして、懐に飛び込んでいきたい」。しかし、「理想は、兄のような足を使いながらパンチをもらわないスタイル。ゆくゆくは、ファイタースタイルとアウトボクシングを使い分けていきたい」。
兄・竜也の影響でボクシングを始めた
 「兄の影響で」と、小学5年でボクシングを始める。高校のボクシング部で活動していたが、竜也が2018年7月に当時保持していたWBO世界ミニマム級王座から陥落し、試合後に硬膜下血腫が判明し、23歳で引退すると、これにショックを受けて、ボクシングから離れた。しかし、兄の世界戦の映像を見ていくうちに「私も世界チャンピオンになりたい」と、2020年7月にプロテストに合格、同年12月にデビューした。

 兄は、オーソドックスだが、山中は「構えた時にしっくりときた」と競技を始めた時からサウスポーだ。
久保隼氏からアドバイスを受けていた
 練習では、山下正人会長と、先輩で同じサウスポーの元WBA世界スーパーバンタム級王者の久保隼氏から、指導を受けて仕上げていた。

 「『緊張しい』で、試合前もよく眠れない。インタビューを受けている今も緊張している(笑)。後楽園ホールは、独特の雰囲気がありますね。なんか嫌ですね(笑)」と素直な胸の内を明かしたが「勝った時の喜びが、たまらなくうれしい」。
「一発でベルトを獲る」
 「怖さはあるが、良いイメージで試合に臨んで、必ず勝ちます。一発でベルトを獲ります! 兄と一緒に世界チャンピオンになるためにも、負けるわけにはいかない」。強い気持ちで勝ち上がってきた山中は、初のアウェー戦を乗り越えるつもりだ。