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[電話取材]2022.8.28

松田恵里「世界へのリスタートを切る」

勝って再び世界へ
 前OPBF東洋太平洋アトム級王者の松田恵里(28=TEAM10COUNT)は、9月1日(木)に後楽園ホールで前日本同級王者の長井香織(32=真正)と、空位のOPBF同級王座を争う。

 今年2月に宮尾綾香(38=ワタナベ)とIBF世界アトム級王座決定戦で相対し、初黒星。再起戦で、自身が保持していたベルトを奪還し、3度目の世界挑戦に向けて走り出すつもりだ。
「戦いの選択肢が増えた」
 この試合に向けて、週3回ペースで花形ジムでの出稽古で調整を続けている。「このままでは、どうしていいのか、行き詰まっているのを感じた。戦い方の選択肢を増やしたかったので、鳥海会長に許可をもらって」、木村章司トレーナーの指導を受けて「初めて教えてもらうこともあり、新鮮」だった。「『(出稽古に)行ってきな』と言ってくれた鳥海会長に本当に感謝していると、電話口で師匠への感謝を口にした。

 「(鳥海会長は)私のやりたいことを尊重してくれるが、『動きが悪くなってきたら、喧嘩してもいいから、遠慮なく言ってほしい』と伝えたところ、良い方向に向かっている。会長との絆は深まった」。
「これは私のベルト」
 再起戦で、保持していたOPBF王座を奪還しにいく。「負けて失ったわけではないので、王座決定戦というより、自分が持っているベルトだと思っている。そこだけは譲りたくない」とプライドをのぞかせた。
宮尾綾香(ワタナベ)戦
 「通用するところもあったが、自分の引き出しのなさ、判断の遅さを痛感した」と宮尾戦での反省点を挙げながら、「花形さん(花形冴美=花形→引退)、宮尾さん(宮尾綾香)に勝てないのは何か理由があるから。そこをどうにかしないと、世界を掴むことはできない」とぶち当たった壁を乗り越え、復活するつもりだ。
この試合で一皮むける
 かつて日本・OPBF王座統一戦で勝利した鈴木菜々江(シュウ)が、先に世界チャンピオンになった。「思うところはある。ただ、それよりも鈴木さんが自分のボクシングを貫いた結果。すごいなと思う。自分に足りないところを持っている」。
「圧倒する」
 「何度か見ているが、バランスがよく打たれ強そう」と長井の印象を語ると、「もちろん対策はするが、自分のボクシングを貫くこと」と、次戦のテーマを掲げた。「スピードが武器なので、そこを活かしてかき回す」と話すと、「差を見せて、圧倒的に勝つ。世界に向けてリスタートしたい」と必勝を誓った。