[試合速報と談話]2022.7.13
井岡一翔vsニエテスは期待通りの技術戦!
大田区総合体育館
WBO世界スーパーフライ級チャンピオンの井岡一翔(33=志成)が13日、3年7ヶ月ぶりのリベンジを目指して、前チャンピオンで、世界4階級制覇を成し遂げている現役レジェンド、ドニー・ニエテス(40=比)と大田区総合体育館で対戦した。
採点表
期待通りの技術戦を見事に制した井岡一翔。フィリピンの技巧派、ドニー・ニエテスの老獪なボディワークと距離感、随所で見せるカウンターにも素早く反応した。ニエテスは井岡の有効打で目尻をカットし、流血が止まらなかったが、最後まで気が抜けない戦いぶりを披露した。3年7ヶ月ぶりのリベンジマッチで、完勝した井岡。次は他団体チャンピオンを相手に、王座統一を目指す。
判定3-0
「マカオの借り返したぞー!!」プレスルームの椅子に座った井岡は開口一番、喜びを爆発させた。試合前とは打って変わって穏やかな表情で「プラン通り、前回のニエテス戦での経験で、やりづらい展開は予想していた。KOは難しかった。3年7ヶ月、自分とニエテスでは過ごした時間は違う。それを証明できた」と一息入れた。
歓喜。
試合内容については「やりたいことをさせてもらえない、ニエテスの空間での攻め合い、上手さが光っていた。カウンターを打たせないために手数を出して、最後まで攻めの姿勢を意識した」。ファンに対し「日本で一番世界戦が多く、誰よりも勉強しているが、その分怖さもある。僕が強いから、チャンピオンなのではなく、そういった試合前の怖さに打ち勝ってリングに上がっている事を知ってほしい」と語りかけた。
最高の笑顔!
今後は「(自分のボクシングは、まだ)完成はしていない。まだまだ強くなる。僕にしか出来ないボクシング。出来る事と出来ない事がある。好き嫌いもある。その中で、同じ景色を見たいと思ってくれる人達に見せてあげたい」と思いを伝えた。
ドニー・ニエテス(比)
試合後の会見でニエテスは、判定結果にも納得した様子で、目尻の負傷を気にしていた。2度目の対戦に関して、「前回とあまり違いはなかったが、井岡のパンチ力は強くなっていた。左右に動かれたので、ジャブが当たらず崩せなかった。日本の方が井岡の動きは良かった」と試合を振り返った。今後は「少し休んで、チャンスがあれば、また試合をする」と現役続行に意欲を示した。会見を終えたニエテスは、傷の手当てのために病院に直行した。