「KOしか狙わない!」田中恒成。
WBOアジアパシフィック・スーパーフライ級1位の田中恒成(26=畑中)が12日、オンライン会見を開いた。ミニマム級からフライ級までの3階級で世界王者を歴任してきた田中だが、現在は無冠。6月29日(水)に後楽園ホールで、WBO-AP王者の橋詰将義(28=角海老宝石) に挑む。
会見の冒頭、畑中清詞会長より、今回の試合が決まった経緯として、約1ヶ月前、田中がトレーニングのために米国ラスベガスを訪れている間に、この試合が行われるフェニックスバトル興行を主催する大橋プロモーションからタイトル挑戦のオファーがあり、「度肝を抜く試合を求む」とLINEで田中の意思を確認すると「任せておいて下さい」との返事があったと説明があった。今後に関しては、WBOとIBFを念頭に世界挑戦の機会を探るとした。
強い田中恒成が帰ってくる。
普段は感情を強く押し出すことはなかった田中だが、この日の会見では、「KOしか狙っていない。圧倒して倒す。なるべく早くKOしたい」と、力強い言葉が相次いだ。3月上旬から4月までのラスベガス合宿では、イスマエル・サラス名トレーナーに師事し、自身の長所を生かしたスピードボクシングを取り戻した。具体例として「バランスと足の運び」を挙げた。
アメリカはもちろん、メキシコやキューバなど多国籍の選手たちと練習時間を共有することで、大きな刺激を受けたという田中恒成。「モチベーションも上がった」と精神面の充実も口にした。
アジアは相応しくない! 世界のリングに戻る!
次戦では、無敗のアジア王者に挑むが、「アジアは自分には相応しくない場所。早く世界のリングに戻りたい」と、世界3階級制覇を果たしたプライドも垣間見えた。
ラスボスはエストラーダ
WBAスーパー・WBCフランチャイズ王者に君臨する、スーパーフライ級ナンバーワンの呼び声が高いファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)が最終目標。「エストラーダにたどり着くために、まずは世界チャンピオンになること」と決意を語った。