ボクシングモバイルニュース
[試合後会見]2022.5.10

白熱の攻防! 日本ユース・ミニマム級王座戦

ナイスファイト!
 日本ユース・ミニマム級タイトルマッチ、王者の伊佐春輔(24=川崎新田)対挑戦者の森且貴(22=大橋)の一戦が10日、後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル.88」のメインイベントで行われた。

 ミニマム級らしいスピーディーな攻防を繰り広げた。試合後の両者のコメントを届ける。
森且貴(大橋)がベルト奪取に成功!
 ボディ攻撃に活路を見出した森が勝利を掴んだ。前半は、伊佐がジャブからワンツーに繋げて出入りを意識したボクシングを披露。しかし、「ボディ打ちは選択肢の一つだった」(森)と、4回からボディブローで相手を後退させると、積極的な攻撃でポイントを加点。後半は回転力を活かした打ち合いになったが、森の有効打が上回った。ジャッジ2者の支持を得た森が新チャンピオンに輝いた。
「初めてチャンピオンになることができた」
 試合後に取材に応じた森は「相手は思っていた以上にやりづらかったが、作戦を何パターンか用意していたので焦りはなかった。アマチュア時代から一番に縁がなく、初めてチャンピオンになったのでうれしい」と喜びに浸った。

技術面での反省点を挙げた

 それでも試合内容には満足していないようで「何としても勝ちたかったので、力は出し切れたが、駆け引きの部分で未熟だった」と反省点を挙げた。
「気持ちで勝った」大橋秀行会長
 会見に同席した大橋秀行会長は「伊佐選手は、スパーリングで見た時より良い選手で、採点はどちらに転んでもおかしくなかった。森が気持ちの差で勝った。ボクシングでは大事なこと」と試合の感想を語った。

 今年1月に日本ミニマム級王座決定戦で敗れた森に対し、再びチャンスを作った大橋会長は「日本タイトル戦で負けたが、良い内容だったので評価は変わらなかった」と話すと、「さらに上を目指してほしい」と今後に期待を寄せた。
「また這い上がる」
 一方、初防衛に失敗した伊佐は「序盤は、練習してきたジャブとカウンターが当たりペースを握れたが、4ラウンドから足がつってしまい動きが悪くなってしまった。ロープに押し込まれて見栄えが悪かった。森選手は、予想以上にスピードがあり気持ちが強かった」と気丈に振舞った。

 ベルトを失った伊佐だが「この敗戦を糧に頑張りたい」と再起を誓った。
採点表