[インタビュー]2022.4.25
ブラインドボクシング®の火を絶やさない!
ブラインドボクシング®
視覚障がい者のためにブラインドボクシング®協会が考案した日本発祥、世界初の競技「ブラインドボクシング®︎」はご存じだろうか?
視覚障がい者の相手役を務める晴眼者(トレーナーで視覚に障害のない者)が鈴付きの紐を首にかけて、視覚障がい者はアイマスクを着用。アイマスクをつけた競技者は、鈴の音を頼りにトレーナーにパンチを打ち込む。ボクシングの試合のように殴り合いではなく、フットワークやパンチの有効性、コンビネーションなどを3人のジャッジによる採点で勝敗をつける競技だ。
視覚障がい者の相手役を務める晴眼者(トレーナーで視覚に障害のない者)が鈴付きの紐を首にかけて、視覚障がい者はアイマスクを着用。アイマスクをつけた競技者は、鈴の音を頼りにトレーナーにパンチを打ち込む。ボクシングの試合のように殴り合いではなく、フットワークやパンチの有効性、コンビネーションなどを3人のジャッジによる採点で勝敗をつける競技だ。
WBC CARESでも実施された
2011年10月に名古屋でブラインドボクシング®が発祥された。全国大会に出場する競技者は40名ほどいる。昨年7月に開催されたWBC(世界ボクシング評議会)CARESでも、内山高志氏や亀田興毅氏といった元世界王者がブラインドボクシング®を体験したという。
今年10月までに新しい練習場所を確保しなければならない
ブラインドボクシング®が少しずつ広がりを見せているが、今年の10月に建物の契約上、D&D BOXING GYMが移転することになった。しかし、移転の費用やリングの設営、バリアフリーなど金銭面で厳しい状況だという。
元日本ライトフライ級1位で、ブラインドボクシング®普及に力を注いでいる村松竜二会長は「新たにジムを探しているが、なかなか難しい。協力してくれる方がいればありがたいです。皆、楽しく練習している。活躍できる場所、楽しめる場所をなくしたくない」と、クラウドファンディングに期待を寄せる。
元日本ライトフライ級1位で、ブラインドボクシング®普及に力を注いでいる村松竜二会長は「新たにジムを探しているが、なかなか難しい。協力してくれる方がいればありがたいです。皆、楽しく練習している。活躍できる場所、楽しめる場所をなくしたくない」と、クラウドファンディングに期待を寄せる。
事前予約制で指導している
村松氏は、障がい者へのボクシング指導をしている中で、知人を通じてブラインドボクシング®を紹介された。2018年に東京都昭島市にアマチュアのD&D BOXING GYMを創設した村松氏は、ブラインドボクシング®協会 関東支部として、2021年にはブラインドボクシング®︎協会本部となり、法人化し一般社団法人ブラインドボクシング®︎協会の会長として活動している。「平日は仕事をしていて、なかなか時間を取ることができないため」と土日のみ、人数制限を設けて事前予約制で指導している。
マンツーマンで指導
指導方法だが「教えることは同じだが、言葉だけでは上手く伝えられないのでトレーナーの手や足の動き、パンチの軌道を触ってもらい伝えている」。利用者ひとりにつきトレーナーがマンツーマンで指導している。現在、村松会長を含めて10人近くがボランティアに近い状態で活動していて現役の選手も参加している。
「自分もアイマスクをつけて縄跳びを飛んでみたが、平行感覚がおかしくなりバランスを上手く取ることができない。飛んでいるうちに気分が悪くなる。しかし、視覚障がい者は上手く飛べるのです」と村松氏。
「障がい者と健常者の壁をなくすことも目標としている」と、一般練習生にも理解してもらった上で同じ時間帯に練習する事もあるという。
「自分もアイマスクをつけて縄跳びを飛んでみたが、平行感覚がおかしくなりバランスを上手く取ることができない。飛んでいるうちに気分が悪くなる。しかし、視覚障がい者は上手く飛べるのです」と村松氏。
「障がい者と健常者の壁をなくすことも目標としている」と、一般練習生にも理解してもらった上で同じ時間帯に練習する事もあるという。
夢はパラリンピックの正式種目にすること!
「ブラインドボクシング®を通じて、視覚に障がいが有っても素晴らしいパフォーマンスが出来る事を知ってもらい、社会でも視覚に障がいの有る方が当たり前のように働ける社会を作りたいと思います。戦うだけがボクシングではない。ボクシングの新たなカタチと障がいをお持ちの方の無限の可能性に挑戦していきたい。ブラインドボクシング®︎が全国各地でできるように、そして世界的にも広がり、後々パラリンピックの正式種目に出来るようになれば」と、村松氏の夢は広がるばかりだ。