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[電話取材]2022.4.24

武居由樹はとんでもないバケモノ

武居由樹(大橋)
 日本スーパーバンタム級16位の河村真吾(31=堺春木)は、4月22日(金)に後楽園ホールで開催された「フェニックスバトル.87」において、元K-1ワールドグランプリ・スーパーバンタム級王者の武居由樹(25=大橋)と対戦。2ラウンドに武居の得意パンチの右フックを浴びてTKO負けを喫した。

河村真吾(堺春木)が試合を振り返った

 決戦の翌日に電話取材に応じた河村は、「おでこにもらってフックを合わせるドネア(ノニト・ドネア)のような左フックならまだわかるが、パンチを恐れずに打ち込んできた。想像ができない動きで、あれを感覚でしているとしたらとんでもないバケモノ。これまでも強い相手と戦ってきたが、また違う強さだった。井上尚弥に続くモンスターですよ」と武居の強さを説明した。
「力を出させてもらえなかった」河村真吾
「試合に向けて費やしてきた時間に対して、すぐに試合が終わってしまったので、今は現実を受け入れることが難しい」と複雑な心境を明かした。
「このタイミングで右フックかと思った」
 試合映像を見たという河村は「相手のジャブは見えていてパーリングができていた。ただ、今から考えると罠だったかもしれない。反応させておいての右フック。これまで味わったことのないタイミングとパンチだった」。「力を出し切れなかったのではなく、結局のところ(力を)出させてもらえなかった」と冷静に試合を振り返った。
控室で意識が戻った
 痛烈なKO負けを喫し、試合後は担架に運ばれた。「2ラウンドにロープを背負わせて何発かパンチを打ったところだけ覚えているが…」。意識が戻ったのは会場を出る頃で、そこで初めて負けたのを実感したという。
「ボクシングが大好き」
 大阪から多くの応援団が河村の勇姿を見るため、会場に駆けつけた。「本当にありがたい。後押ししてくれて勇気をもらった」と感謝したが、「それだけにあの負け方はショック」。

 今年1月に開設した堺春木ジムの初戦だった。春木博志会長からは「あの舞台に立てることがすごいことなのだから、胸を張ろう」と、労いの言葉をかけられたという。「ジム初の勝利を届けることができなかったことが悔しい。ただ、勝負にいかず負けたのならもっと悔しいが勝負にいったので、自分の中でスッキリしている」。

 「でもねぇ、どれだけやられてもボクシングが大好きなんですよ」。しばらくは休養に時間を費やし、今回は今後のことを考える。