井上尚弥「13Rからの戦い」ドネアと6月7日に再戦!
井上尚弥(28=大橋)が次戦を発表。6月7日(火)にさいたまスーパーアリーナで、ノニト・ドネア(39=比/米)ともう一度戦う。バンタム級のWBA(世界ボクシング協会)スーパー王座とIBF(国際ボクシング連盟)王座を統一しているモンスターが30日、都内で会見を開き、WBC(世界ボクシング評議会)王者のフィリピーノフラッシュと、3本のベルトを懸けて対戦することを正式に発表した。
Prime Video Presents Live Boxing 第2弾として、「Prime Video」が独占ライブ配信する。
井上とドネアは、2019年11月7日にWBSS(ワールドボクシングスーパーシリーズ)の決勝で対戦し、井上が判定3-0(116-111,117-109,114-113)で勝利を収めた。その後もバンタム級に留まった井上は、主要4団体(WBA/WBC/IBF/WBO)の王座統一を目指してきた。ただ、この日の会見では、「ベルトには興味はない。ドネアを倒すことに集中している」と話した。その上で、この試合の後には、階級を上げる可能性にも言及した。
これまでには、井上の対戦候補にWBO(世界ボクシング機構)王者ジョンリエル・カシメロ(32=比)の名前が挙がることもあったが、実現せず。カシメロは4月22日にポール・バトラー(33=英国)と防衛戦が決まっている。
また、バンタム級を「ホーム」と位置づけるドネアは「スピードもパワーも戻った」と完全復活を宣言。前回の井上戦は“Big Lesson”「いい勉強になった」と振り返り、「I’m back」と、自信を取り戻したことを伝えた。
日本のファンの熱い声援に感謝を述べると、“Don’t close your eyes! Don’t miss it!”「瞬きせず、見逃すな!」と、ビデオインタビューを締めくくった。
ドネアのビデオメッセージを真剣な眼差しで見届けた井上は「鮮明に思い出した。より一層気合が入った」と切り出し、フェイントの掛け合いによるハイレベルな戦いになることにも言及。「ドネアのどんな罠にも、引き出しにも対応する。罠の掛け合いになる」と、2戦目を予想した上で、同じ相手と戦うことにも「得意。引き出しを出しやすい。自分の方が有利」と、自身の能力を分析した。
ビデオインタビュー中、笑顔を見せることも多かったドネアだが、「あの笑顔の奥には、魔物が潜んでいる。あの笑顔には騙されない」と、気を引き締めた井上は、前回以上の試合を約束。会見に同席した大橋秀行会長は「覚悟を決めたドネアを見た」と、警戒心を強めた。
瞬時のフェイントにポイントを置く井上真吾トレーナーは、「2ラウンドに油断があった」と、前回の試合で、尚弥が被弾し、眼窩底骨折した場面を振り返った。
今後は、4月後半に合宿を予定しているモンスター陣営。その後は、スパーリングを中心に仕上げていく。そのスパーリングパートナーを、今回初めて井上自身が指名したことを明かすと、ゼネシス・カシミ・セルバニア(30=カシミ)と日本ユース・スーパーバンタム級チャンピオン津川龍也(21=ミツキ)の名前を挙げた。
幻の10カウントと呼ばれた、前回の試合のドネアのダウンにも話が及ぶと、「キッチリ10カウントを取ってみせる」と、KO宣言して会見を終えた。