[前日計量]2021.11.16
井上岳志「敵地なので倒しにいく!」
井上岳志(ワールドスポーツ)が大一番に臨む
 WBOアジアパシフィック・スーパーウェルター級王者の井上岳志(31=ワールドスポーツ)とWBO世界同級1位でWBOグローバル同級王者のティム・チュー(27=豪)が16日、オーストラリア・シドニーで前日計量に臨み、井上は200gアンダーの69.6㎏、チューは300gアンダーの69.5㎏でクリアした。

 井上は、明日の17日にチューが保持する地域王座に挑む。世界ランキング1位のチューと6位の井上の対戦は、実質的な世界挑戦者決定戦の意味を持つ一戦だ。

 計量後にオンライン取材に応じた井上は、「判定で勝つのは難しいのでKOを狙いにいく」と完全決着を誓った。
約25秒のフェイスオフ
 計量後には、約25秒間フェイスオフし最後まで目を逸らさなかった。「相手がグッと目を見てきたので明日は打ち合いにと思った」と打撃戦を予想。「筋量は自分の方があるが、相手の方がリーチがあると思った。パンチも強いと思う」と、19戦全勝(14KO)のチューの強さを警戒した。
数多くのメディアに取り上げられている
 現地では毎日のように公式行事があり、世界戦並みの盛り上がりを見せているという。井上は「街で歩いていると声をかけられたりと注目度を感じる」。「チュー選手は、オーストラリアではヒーローのような存在。自分はあくまで敵役だが、歓迎ムードで周りから優しくしてもらって戦いやすい雰囲気」と語った。
日本人100人が応援に来る
 計量後はおにぎりやうどんで空腹を満たしリカバリーに努めた。オーストラリアに住む「シドニー日本人会」から100名が会場に駆け付けて井上の勝利をサポートする。

 試合当日は2万人収容の会場で満員が予想される。「仮にブーイングされたとしても、それを力に変える」と言葉に力を込めた。
ワチュク・ナァツ(マーベラス)も計量をパス!
 セミファイナルでは、日本ミドル級2位のワチュク・ナァツ(24=マーベラス)がIBOインターナショナル・スーパーウェルター級王者のウェイド・ライアン(31=豪)に挑戦する。両者とも300gアンダーの69.5kgでパス。ナァツはボクモバあてに「必ず勝ちます!」と勝利を約束した。

 日本vsオーストラリアの対抗戦の形となったビッグイベント。連勝して日本人の強さを示すつもりだ。