[試合発表]2021.9.24

田中恒成vs石田匠のビッグマッチが決定!

スーパーフライ級世界ランカー対決!

　畑中ボクシングジムは24日、元世界3階級制覇王者の田中恒成(26)の次戦を発表した。田中は、12月11日(土)に名古屋国際会議場でIBF(国際ボクシング連盟)スーパーフライ級5位の石田匠(29=井岡)と52.5㎏契約10回戦対戦する。

　大晦日にWBO(世界ボクシング機構)スーパーフライ級王者の井岡一翔(32=志成)に挑戦して以来の再起戦のリングに上がる。オンライン会見に臨んだ田中は「しっかりと組み立てて10ラウンドの中で必ず仕留める」と意気込んだ。

　試合はCBCテレビで午後4時から生中継され、全国ネット配信は現在、検討中。

1年ぶりの再起戦

　会見に出席した畑中清詞会長によると「社会的状況を見ながら」と試合の1ヶ月前に有観客にするか無観客で開催するかの決定をするという。

有観客か無観客での開催は1ヶ月前に決定

　1年ぶりにリングに上がる田中は「この階級(スーパーフライ級)で世界チャンピオンを除いて一番実績と実力がある選手」と拳を交える石田を評価。その上で「この1年でボクシングをより深く知り、攻防の組み立てや計算高くできるようになった。ボクシングがわかったからこそ、相手のちょっとした変化など感覚的なものも磨かれた。今の自分がどのくらい強いのか当日が楽しみ」と進化した姿を見せると約束した。

「感動を与える試合を見せたい」

　兄・田中亮明(27=中京高校教員)が東京五輪で銅メダルを獲得した。「今までにはない刺激と感動をもらった。自分も次戦で復活してたくさんの人に感動を与えるファイトを見せたい」と言葉に力を込めた。亮明からは人づてに「次は恒成が活躍する番だ」と激励を受けたことを明かした。

　9月22日(水)には同じ中日本地区で切磋琢磨してきた矢吹正道(28=緑)が寺地拳四朗(29=BMB)に勝利しWBC(世界ボクシング評議会)ライトフライ級新王者に輝いた。「攻略するのが難しい絶対王者の拳四朗選手に勝った矢吹さんが純粋にすごいし尊敬する」と刺激を受けたようだ。

「テーマはReborn(再生)」

　畑中会長は「スパーリングもスタートし、かなり気合いが入っている。大晦日の試合を経てガードが良くなった。次戦のテーマはReborn(再生)。生まれ変わった恒成を見せることができる」と田中の勝利に太鼓判を押した。

決戦は12月11日(土)

　井岡戦ではディフェンスの甘さを突かれた。この1年でガードの修正に取り組んできた田中は「ガードや距離感を意識することで、攻撃面も含めてトータルでレベルアップできた。次戦はいかにディフェンスをミスしないか。その中で最後は仕留め切りたい」とKO勝利を誓った。

　この試合に勝って世界4階級制覇を目指していくことになるが、「再起戦に勝つことで次が見えてくる」と先のことは考えず次戦に全力を注ぐ。「ノンタイトル戦だが、この試合に掛けている」と師走の大一番に全神経を集中させる。

「初回から倒しに行く」

　石田からも所属ジムを通じてコメントが届いた。「まずはこの試合を組んでくださった井岡一法会長に感謝します。自分にとって三度目のチャンス。一度目は世界挑戦、二度目は世界挑戦者決定戦、そして今回、ベルトは懸けられてはいませんが、世界戦に匹敵するような試合を用意していただき感謝しています。三度目の正直、ラストチャンスだと思っています。人生懸けて1ラウンドからKOを狙う気持ちで思い切りいきます」