ボクシングモバイルニュース
[公開練習]2021.9.14

矢吹正道がベルト奪取を確信!

決戦まで残り8日!
 WBC(世界ボクシング評議会)ライトフライ級1位の矢吹正道(29=緑)が15日(水)、名古屋市内の所属ジムでリモートでの公開練習を行った。

 王者の寺地拳四朗(29=BMB)が、8月25日(水)にPCR検査で陽性反応が出たため、試合は延期。当初予定していた9月10日(金)から12日間延びて9月22日(水)に京都市体育館で行われる運びとなった。

拳四朗は仕上げてくる!

 自宅健康観察のため、1週間ジムワークを休んだ拳四朗に対し、矢吹はスパーリングを重ねるなど順調な調整を進めたが「自分も以前、試合前にコンディションが悪くなったことがあった。拳四朗選手はメンタルも強いし、コンディションはあまり変わらないと思う」とキッパリと言い切った。 
80ラウンドのスパーを消化
 この試合に向けて矢吹は約80ラウンドのスパーリングを消化。パートナーは元世界3階級制覇王者の田中恒成(26=畑中)、IBF世界スーパーフライ級5位の石田匠(29=井岡)、日本フライ級11位の村上勝也(27=名古屋大橋)らで「試合が延期になったことで、(スパーリングを)増やすことができた」と20ラウンド追加した。

 田中とは、4ラウンドのスパーリングを1度だけ行い「拳四朗選手とはタイプが違うが、世界レベルを肌で感じることができた」と収穫があったようだ。田中からは「世界王者になってください」と激励を受けたことを明かした。

 実戦練習は打ち上げてマスボクシングなどで調整していく。
「プランを用意している」
 「あの距離感を保つ下半身の強さとジャブ」と王者の強さを分析。「自分もジャブが得意だがそれだけにこだわっているわけではない。違うプランも用意している」と拳四朗対策に余念はない。
勝てば緑ジム3人目の世界王者
 会見に同席した緑ジムの松尾敏郎会長は「延期になったがこんなに早く開催してくれたことに感謝している。これまでで一番コンディションが良い。飯田は3回目、戸高は2回目で世界を獲ったが矢吹は1発で獲ると思う。2人より素材は上」と、元WBA(世界ボクシング協会)スーパーフライ級王者の飯田覚士氏、元世界2階級制覇王者の戸高秀樹氏に続く緑ジム3人目の世界王者誕生を確信していた。
現在53㎏で減量も順調
 会見後には、シャドーボクシングとミット打ちをそれぞれ1ラウンドずつ披露。シャドーボクシングでは時折サウスポーにスイッチした。加藤博昭トレーナーが持つミットにジャブからワンツーを打ち込んだ。右ストレートは画面越しにも威力を感じさせ好調をうかがわせた。
京都で下克上を果たす!
 7月5日(月)の世界戦発表会見後、長女と長男が小学校の七夕で「拳四朗に勝って世界チャンピオンになりますように」と願い込めてを短冊に書いたという。東京での出稽古のため短冊は見られなかったが、写真で見て世界王者への気持ちがより高まった。

 「アマチュア時代の同期が先にプロで活躍していて歯痒い気持ちだった。自分に言い聞かせる意味で」と19歳で右胸に小さく「下克上」のタトゥーを反対に入れた矢吹。

 8度防衛中のライトフライ級絶対王者の牙城を崩すべく、敵地・京都に乗り込む!