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[バンタム級]2021.7.4

元サヤ!カシメロはリゴンドーと対戦へ

リゴンドーvsカシメロ

 ドネアとカシメロの対決はキャンセル。WBO世界バンタム級王者のジョンリエル・カシメロ(31=比)は、当初予定していた通り、WBA世界王者ギジェルモ・リゴンドー(40=キューバ) と8月14日※日本時間15日(日)に米国カリフォルニア州のカーソンで対戦することを海外メディアなどが伝えている。

<a href="../boxer/boxer.html?boxer_id=3361">WBAスーパー・IBF世界統一王者<br> 井上尚弥</a>

 WBO世界バンタム級王者のジョンリエル・カシメロ(31=比)とWBC同王者ノニト・ドネア(38=比/米)の王座統一戦が発表されていたが、カシメロがVADAドーピング検査の期日を5日間遅れたことやSNS上などでの舌戦を巡ってアスリートとしてのカシメロの資質に疑問を呈したドネアが自身のSNSで試合をキャンセルするとした。

<a href="../boxer/boxer.html?boxer_id=1495">WBA世界王者<br> ギジェルモ・リゴンドー</a>

 主要4団体(WBA/WBC/IBF/WBO)王座統一を目指しているWBAスーパー・IBF世界統一チャンピオン井上尚弥(28=大橋)を中心に活性化しているバンタム級のチャンピオンに関して、今一度おさらいしておこう。

■WBAスーパー世界王者:井上尚弥

■WBA世界王者:リゴンドー※井上が格上

■WBC世界王者:ドネア

■IBF世界王者:井上尚弥

■WBO世界王者:カシメロ

<a href="../boxer/boxer.html?boxer_id=1458">WBC世界王者<br> ノニト・ドネア</a>

 ナルディーヌ・ウバーリ(仏)からドネアが王座を奪取するまでは、「ジャッカル」の愛称で知られるキューバボクシング史上最高傑作と呼ばれるリゴンドーとカシメロが対戦する予定だった。しかし、市場への影響力が強いドネアがWBC王座奪還に成功したことで化学反応が起きてしまった。

<a href="../boxer/boxer.html?boxer_id=4465">WBO世界王者<br> ジョンリエル・カシメロ</a>
 オリンピック2連覇した実績もあるWBAのチャンピオンとはいえ、現在はスーパーチャンピオンの格下として認定されているリゴンドーはお役御免。カシメロの次戦の相手から追いやられ、一旦は、ファンの注目度が高いカシメロとドネアによるWBO・WBC王座統一戦が組まれることに。リゴンドーはこの勝者と対戦することで同意したとも伝えられた。しかし、既述の通り、カシメロのドーピング検査への対応の遅れなどを理由にドネアがこの試合の中止を発表。カシメロとドネアのフィリピン人対決は暗礁に乗り上げ、ついには白紙撤回となった。目まぐるしく情報が行き交う中、カシメロとリゴンドーの動向は注目を集めていた。結局は元のサヤに収まることに。ドネアにも秋波を送ったリゴンドーだが、もう一度カシメロ狩りのチャンスが与えられそうだ。
<a href="../titlematch/index.html?tid=2279">カシメロvsリゴンドー特集</a>
 各階級で最強を証明するための今のトレンドは主要4団体統一だか、各チャンピオンはそれぞれ各団体の指名挑戦者を相手に、一定の期限内に防衛することが義務付けられているので、これを実現するのは難しい。難しくしているのはそれだけではない。試合を主催するプロモーターも各チャンピオンと契約しているため、王座統一戦となると共同主催となるか、どちらかが権利を買い取る可能性が高い。また、プロモーターはテレビ局やネット配信サービス社と放映権に関する契約を結んでいるため、こちらの問題もクリアにしておかなければならない。そのため、試合を世界配信する時に各国で高値で取引される注目選手の試合は、実現までに契約が二転三転することが多い。

バンタム級の主人公は井上尚弥

 日本のファンのみならず、いま最もエキサイティングなボクシングをすると評判のモンスター井上尚弥がど真ん中にいるバンタム級は、ビジネスマッチングの観点からも楽しめる階級となっている。