ボクシングモバイルニュース
[東京五輪]2021.6.25

田中亮明が語った弟恒成との絆!

52kg級日本代表 田中亮明(中京高校教員)

 東京オリンピック男子ボクシング競技52kg級日本代表の田中亮明(中京高校教員)が25日、オンライン会見を開いた。実の弟はプロボクシングの世界で既に世界3階級制覇を果たしている田中恒成(畑中)とあって、家族の絆や弟との関わり方についての質問が集中した。

金メダルへ

 以前は接点が少なかったという田中兄弟だが、東京オリンピックが1年間延期されたことで自身のボクシングと向き合う時間ができた亮明選手。オリンピック出場という目標が叶ってからの新たな夢はメダル獲得。そのために必要としたのは攻めるボクシングへのチャレンジだった。ヒントはロシアで行われた国際大会にあった。敗れはしたものの最終3ラウンドに好戦的に攻めるボクシングを展開し、突破口を見つけた。「これを1ラウンドからやれば勝てる」と思った亮明選手はプロのリングで、激闘を続ける弟にアドバイスを求めた。

田中恒成(畑中)がアドバイス

 体力面に不安を抱えていた亮明選手は、自身が敗れた試合のビデオを弟に見てもらって、「各ラウンドごとにダメ出し」をしてもらったという。昨年4月からはフィジカルトレーニングを本格化し、恒成選手とも4月から6月までは週に5回練習を共にした。7月からはフィジカルトレーニングで週に1回と通常のトレーニングに週に2回は一緒に汗を流した。

ノックアウトを狙いたい!

「自分から仕掛けていって倒したい」おっとりとした話し方とは裏腹にアグレッシブなボクシングが理想。「ノックアウトを狙いたい」と目を輝かせた。倒せるパンチも増えた。左ストレートには定評があったが、金メダルに向けて左アッパーと右フックも磨いてきた。体力強化で「力強いパンチが打てるようになった」と自信を深めた。

 前回のリオ五輪出場を逃した後もサポートしてくれた中京高校の職員として五輪のリングに上がれることを嬉しく思うと同時に金メダルを獲って、「ボクシング部の教え子達に自慢させてあげたい」と抱負を語った。