熱戦に期待! スーパーフライ級王座戦

　福永は、昨年12月に中川健太(34=三迫)に10回TKO勝ちし、スーパーフライ級アジア3冠王者に就いた。リミットちょうどの52.1kgで秤を降りた福永は「思ったより身長が低いなと思った」と挑戦者の藤井の印象を語ると、「自分は試合前にできるだけ話したくないタイプなので無視をするのだが、向こうから挨拶してきたので少しやりずらいなと思った。ただ、試合になったらスイッチを切り替える」と意気込んだ。
　初めて守る立場での試合となるが「負けたらどうしようという不安がないわけでもない」と胸の内を明かしたが、「いつも通りに最初からプレスをかけていく。ベルトを守るのではなく奪いにいくつもりで戦う」と持ち前の攻撃力を前面に押し出していく。

　勝った試合はすべてKO勝ちのハードパンチャーは、「KOで倒そうとは思うが、力んでしまうので、自然の流れで倒せたら」とノックアウト宣言した。
勝てば、さらに上のベルトを目指す位置にきているが「この先のことは考えていない。目の前の相手を叩き潰すだけ」と明日の試合に全力を注ぐ。

　計量前に米国ラスベガスで行われた井上尚弥(大橋)の試合をWOWOWオンデマンドで視聴したという福永は「気持ちは高まった」と大いに刺激を受けたようだ。

　一方、20戦目でタイトル初挑戦の藤井は、200gアンダーの51.9kgでパスした。「自宅でリミットにしたのだが、移動していたら汗が出てアンダーになった」と言うと、「自分は普段から無理して減量しないので、練習だけにフォーカスできる」と万全のコンディションをアピールした。
　ついに巡ってきたチャンスだが「特別な試合だと考えすぎてしまうと、力が入ってしまう。8オンスで上半身裸で殴り合うのでいつもの試合と同じ。タイトルマッチが大事なのはわかっているが、結果としてついてきたらと思う」と自然体でリングに上がる。

　明日の意気込みを聞かれた藤井は「面白くない試合になると思うが、派手さは求めていない。勝ちに徹するのでお客さんは寝ないで見ていてほしい」と福永攻略に自信を示した。