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[オンライン会見]2021.6.8

中谷正義!ロマチェンコ戦のカギは体格差

中谷正義(帝拳)世界前哨戦へ

 日本時間の6月27日(日)に米国ラスベガスでワシル・ロマチェンコ(33=ウクライナ)と対戦する中谷正義(32=帝拳)が8日、オンライン会見を開いた。ライト級の絶対君主として名を馳せたロマチェンコだが、昨年10月のテオフィモ・ロペス(23=米国)戦で主要4団体(WBA/WBC/IBF/WBO)統一を目指すも敗退。当時IBF王者だったロペスに3本のベルトを献上したことで、0からの再起を余儀なくされた。その最初の試合の相手に中谷正義が選ばれた。

 中谷は2019年7月にIBF世界挑戦者決定戦で当時IBF4位だったロペスと対戦。判定で敗れはしたものの評価は高く、ロペスも試合後にその実力を認めていた。ブランク明けの昨年12月にはIBF5位に着けていたフェリックス・ベルデホ(当時27歳=プエルトリコ)をKOで倒して、ラスベガスでも存在感を示して今回のビッグマッチにつなげた。

評価を上げたロペス戦

 時代を代表する選手として、世界的にも評価の高いロマチェンコと対戦することにも「世界で活躍するために帝拳ジムを選んだが、こんなに早くチャンスがきたことに驚いているし、嬉しいけど、そこまで意識はしていない。いつも通り」と落ち着いた様子で取材に応じた。

ロマチェンコ対策にロペス戦を参考にする。

 今年2月ごろからロマチェンコと対戦する話が浮上。改めて研究したという中谷は「穴が少ない。(自分の中で)評価が上がった」と印象を語った。

 下馬評では中谷不利との声が多いことにも気にした様子はなく、「ロマチェンコにとって(ライト級は)本来の階級ではない。そこが勝敗に大きく影響すると思う。長身を生かして戦いたい」と体格差を武器にアップセットを狙う。

ロマチェンコからダウンを奪ったリナレス

 ロマチェンコと対戦したことのある同門のホルヘ・リナレス(35=帝拳)からは、左のサイドを取る動きが速いロマチェンコに対する対処法をアドバイスされたという。中に入ってからの回転の強さにも警戒した。

仮想ロマチェンコの藤田健児(27=帝拳)

 現在もスパーリングで調整を続けている中谷。アマチュアエリートからプロ転向した同門の藤田健児(27)を仮想ロマチェンコに見立てて、独特のリズムとズバ抜けたスピードにも対策を施してきた。19日に出発し、現地では体重調整に集中する。

打倒ロマチェンコ!「イメージはできた」
 日本のボクシングファンの期待も高まる大一番。「この試合はチャンスだと思っている。勝って世界戦につなげたい」と夢の世界王座獲得へ向けて日本時間の27日、最後の難敵に挑む!